YouTube、ユーザーの動画表示速度を比較できるページ公開


 YouTubeは11日、ユーザーの動画表示速度を比較したデータを表示できる専用ページ「動画速度の履歴」を公開した。

 このページでは、ユーザー自身のYouTube動画表示速度を、自分が利用しているISPの他のユーザーや、都市、地域、国、世界の平均と比較できる。表示されている速度は過去30日間の平均となっており、数値は1日1回更新される。なお、地域についてはIPアドレスをもとに特定しているため、ISPの設定などによっては不正確な場合もあるという。

 動画表示速度は、動画の再生が開始されるまでにかかる時間や品質に影響を与える。そのためYouTubeでは、同じISPの他のユーザーや、同じ地域のユーザーの平均速度と比較できるようにしたと説明している。ただし現時点では、他のISPや他の国と比較する機能は提供していないと説明している。


「動画速度の履歴」ページ(YouTube公式ブログより画像転載)

 動画表示速度の問題は、インターネットの中立性ともかかわってくる可能性がある。もし特定のISPがYouTubeユーザーの速度を遅くしていれば、このページによってすぐに判明してしまうからだ。さらに、特定のISPが同じ地域にある他のISPより速度が遅いことがわかれば、ユーザーは他のISPに移行するような消費行動をとる可能性もあるだろう。

 YouTube公式ブログでは「この速度データをユーザーに提供することによって、Webを高速化するための努力をさらに続けていきたい」と説明している。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/2/12 14:13