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松下、CESの展示会場で電力線によるデータ転送をデモ


松下電器グループのブース
 米国で1月8日から11日まで開催されていた2004 International CESで、松下電器産業が電力線などを活用してLANを構築するデモを行なった。既存のコンセントや同軸ケーブルを使ってデータ転送を行なう技術で、「HD-PLC(High Definition ready high speed Power Line Communication)」と名付けられている。松下は、パソコンを使わずに1つのメディアサーバーで家中のHDTV(高品位テレビ)にコンテンツを配信するメディア連携を目指しているが、この技術もそのビジョンを実現するための試みだ。

 デモは、無線LANルータから、アダプタを通してコンセントまたは同軸ケーブル経由でデータを転送するというもの。HD-PLCは米国の規格策定団体であるHomePlug Powerline Allianceに提案されており、すでに2003年12月、「HomePlug AV」という規格に採用されることが決まっている。転送速度は理論値で最大170Mbps、家庭での実効速度が54Mbps程度だという。今夏にも正式規格として承認される見通しで、まず米国と欧州で年内をめどに実用化される予定だ。松下では、はじめからテレビやDVDレコーダーなどのAV製品をこの規格に準拠させるのではなく、まずは既存のAV製品でHD-PLCを使えるようにするアダプタのような汎用製品を発売。様子を見ながら内蔵化を進めていくとしている。

 日本国内での実用化には、通信関連の法改正が必要となるという。HD-PLCの研究・開発自体は大阪を拠点にしており、電力線インターネットを手がける団体の高速電力線通信推進協議会(PLC-J)とも連携をとりながら実用化を目指す。スタッフは「やはりすべてを無線LANでやるというのは無理があると思う。既存のコンセントが有効利用できるならば、それを使えばいいのではないかという発想だ」とコメントしている。なお、HD-PLCの改良を進めれば、転送速度をさらに2割から3割程度伸ばせる余地があるという。


実際にコンセントと同軸ケーブルを使ってデータを転送していた 機器はいずれも研究開発段階のプロトタイプ。製品化にはほど遠い状態だという

Ethernet端子をコンセントに接続するための「PLC ADAPTER」 こちらは同軸ケーブル接続に変換する「COAX ADAPTER」

関連情報

URL
  2004 International CES(英文)
  http://www.cesweb.org/
  松下電器グループの展示案内
  http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn040105-1/jn040105-1.html

松下、電灯線で190Mbpsを実現するホームネットワーク技術を開発(2004/01/09)
【WPC EXPO】電力線インターネットは最大200Mbps(2003/09/18)


( 伊藤大地 )
2004/01/15 12:00

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