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「際立つYahoo!検索のシェアは日本独特の現象」NetRatings萩原社長


 Yahoo!やGoogleなどがしのぎを削る検索市場。「Search Engine Strategies 2006」では21日、ネットレイティングス萩原雅之代表取締役社長が登場し、日本人の“検索行動”を同社の調査資料をもとに解説した。


Yahoo!検索、ロボット検索優先表示でPV増加

「Yahoo!の検索サービスが圧倒的シェアを握っているのは日本独自の現象。他国には孫さんがいなかったから」と語る萩原氏
 2005年10月3日にYahoo! JAPANがWeb検索サービス「Yahoo!検索」をリニューアルし、ロボット検索の結果を優先で表示する仕様に変更したことで、ページビュー(PV)が前月比で13%増えている。ユニークユーザー数では直近の2006年3月で月間2,500万ユーザーも超えたという。

 しかも、ロボット検索を優先表示するようになったにも関わらず、カテゴリ検索のユーザーも依然として少なくない。それまで月間1,500万程度だったカテゴリ検索のユニークユーザーは、リニューアル直後こそ月間1,000万強に減少したが、その後は緩やかに増加傾向にある。

 Yahoo!検索のリーチは64.5%。インターネットユーザーの3分の2が利用している計算だ。追走するGoogleが34.7%、MSN(search.msn.co.jp)が16.0%、goo(search.goo.ne.jp)が5.5%がであることから、国内検索各社の中では圧倒的な存在だと言える。

 一方、海外ではYahoo!が苦戦しており、米国をはじめ英国、フランス、ドイツなど欧州各国でもGoogleのリーチが飛び抜けている。2006年3月の調査では米Googleは54.5%に対して、米Yahoo!は28.2%だった。欧州ではさらにGoogle優位の情勢で、英Googleのリーチは70.4%、仏Googleは73.7%、独Googleは66.3%といずれも過半数を大きく上回った。これに対して英Yahoo!は15.6%、仏Yahoo!は11.7%、独Yahoo!は10.1%と2割にも満たなかった。

 こうした差はなぜ生じたのか。「Yahoo!の検索サービスが圧倒的シェアを握っているのは日本独自の現象だろう。海外ではYahoo!のサービスが立ち上がる前にGoogleがやって来た。他国には孫さん(ソフトバンクの孫正義代表取締役社長)がいなかったから、としか言いようがない」。


Yahoo!検索のリーチは64.5%。インターネットユーザーの3分の2が利用している計算だ 海外ではYahoo!が苦戦しており、米国をはじめ英国、フランス、ドイツなど欧州各国でもGoogleのリーチが飛び抜けている

Googleユーザー1人に対して1.9人のYahoo!検索ユーザー

国内のPVはYahoo!とGoogleが寡占している状況

1人あたりのPVではYahoo!検索をGoogleが若干上回った
 日本のGoogleがYahoo!検索を上回る指標が「1人あたりのPV」だ。2006年3月の検索結果のPVは、Yahoo!検索が2億PVを超過するのに対して、Googleが1億強のPVにとどまっている。しかし、1人あたりのPVについてはYahoo!検索が80PV未満で、90PV未満のGoogleが若干上回った。

 「国内のPVはYahoo!とGoogleが寡占している状況。印象通りだが、かなり大きく占めている。1人あたりのPVはGoogleの方が多い。フリクエンシー(利用回数)とスティッキネス(利用時間)からすれば、Googleユーザーのほうがロイヤリティは高い。ただし、GoogleとYahoo!の差は縮まっている。YST(Yahoo! Search Technology)の採用が影響しているかもしれない。」

 Yahoo!検索とGoogleではユーザー層は異なるのか。Yahoo!検索のユーザーは男性が54.7%、女性が45.3%。インターネット全体の構成率からすると男女ともほぼ同程度の利用状況だという。一方、Googleユーザーの男女比は男性が63.1%に対して女性が37.0%と、女性の利用率が低かった。

 ただし、年齢別の調査では15歳までのユーザーを除けば、Yahoo!検索、Googleともに男女比ほどの利用率の違いは認められなかった。萩原氏はGoogleユーザー1人に対するYahoo!検索ユーザーの割合として「Y/G比率」を算出。全体でのY/G比率は1.9(Googleユーザー1人に対して1.9人のYahoo!検索ユーザーがいることを示す)で、女性のY/G比率が2.3、12歳までのユーザーで2.6、13〜15歳のユーザーで2.1だった以外は、どの年齢セグメントでも1.6〜1.9に収まった。

 なお、リーチから算出したYahoo!検索ユーザーは2,628万人、Googleユーザーは1,414万人。このうち両者を利用する併用ユーザーは929万人にのぼる。Googleユーザーの3分の2はYahoo!検索も使っている計算となり、「意外と併用者が多い」という。萩原氏は「併用は日本だけの傾向ではなく、米国でも併用する傾向がある。一般ユーザーは1つの検索サイトにこだわらず、複数の検索サイトを使っていることがわかる」と解説した。


フリクエンシーとスティッキネスから算出するロイヤリティはGoogleユーザーの方が高いという 各セグメントごとの「Y/G比率」

Yahoo!検索ユーザーとGoogleユーザーのうち、併用ユーザーは929万人にのぼる

誘導力はYahoo!検索に軍配

松下のサイトでは、カカクコムが健闘
 萩原氏はこのほか、Yahoo!検索とGoogleの“誘導力”を比較。トヨタやサントリー、松下電機産業などの大手企業サイトや、Amazon.co.jpなどの大手ECサイト、ブログや2ちゃんねるなどのCGMのリファラから直前に参照したサイトを分析した。

 いずれのサイトともYahoo!検索が10%台後半〜40%程度の割合を占めており、最も誘導力が高い結果になった。特にはてなダイアリーでは45.5%、2ちゃんねるでは35.0%とCGMでの強さが光った。また、サントリーではYahoo!ニュース(2.6%)もGoogle(6.3%)に続く3位に入っており、Yahoo! JAPAN全体としての誘導力が高いことを示した。

 なお、松下のサイトでは、カカクコム(11.0%)がGoogle(6.8%)を押さえて2位に滑り込むなど健闘。萩原氏によると、家電メーカーなどではカカクコムの誘導力が目立つという。このほかAmazon.co.jpのリファラに、Yahoo!検索(38.2%)とGoogle(11.3%)だけでなくMSNサーチ(4.2%)が含まれていたことなどから、「Amazon.co.jpは検索依存度が高い。SEOやSEMに工夫をしている」とコメントした。

 萩原氏は最後に、今後の注目として「Googleの各種新サービスが着実に浸透していること」を挙げた。国内ではYahoo! JAPANに押され気味のGoogleだが、英語圏を中心に魅力的なベータサービスが多い。こうしたベータサービスのうち、GoogleマップやGoogleデスクトップなど国内向けにサービスを始めるケースも増えてきた。

 「日本のGoogleユーザーは比較的ライト。海外のGoogleユーザーのほうがロイヤリティが高い」という。しかし、これらのサービスが既存サービスに上乗せされることで、PVやユニークユーザーも増加する可能性があると示唆した。


東京都庁、日本郵政公社、NHKでもYahoo!検索が強い 「Amazon.co.jpは検索依存度が高い。SEOやSEMに工夫をしている」という

ブログや2ちゃんねるではYahoo!検索の強さが光った 英語圏を中心に魅力的なベータサービスが多いGoogleだが、こうしたベータサービスのうち、GoogleマップやGoogleデスクトップなど国内向けにサービスが始めるケースも増えてきた

関連情報

URL
  Search Engine Strategies 2006
  http://www.idg.co.jp/expo/ses/

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( 鷹木 創 )
2006/04/21 20:44

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