自炊用画像データのサイズ変更や回転に「電子書籍自炊処理班」


こんなところが便利!

 用意したスキャン画像を、電子書籍用に端末向けのサイズやファイル形式に変換できる。シャープネスやコントラスト調整、回転、縮小方法、グレースケール化、ファイル形式の変換、タイムスタンプの統一なども可能。


■電子書籍自炊処理班
  著作権:株式会社ディークライム
  動作OS:Windows 7/Vista/XP
  http://www.d-climbs.co.jp



電子書籍向きに作られた画像縮小・変換ツール

 「電子書籍自炊処理班」は、指定したフォルダにある画像ファイルに対して、電子書籍での表示に適した変換処理が可能なツールである。いわゆる「自炊」するにあたり、どのようなフォーマットを選ぶべきかは、端末や、表示するリーダー、その他の用途に左右されるが、「電子書籍自炊処理班」では、BMP、PNG、GIF、JPEG、TIFFの5種類の画像形式を扱える。

「電子書籍自炊処理班」 利用するには、Microsoft .NET Framework 4が必要

 設定項目は、変換前のファイルと変換後のファイルの書き出し先を指定する「フォルダー」と、細かい変換設定ができる「フィルター」、変換したいファイル形式が指定できる「ファイル」の3つに大きく分けられる。

 「変換元」には画像が含まれるフォルダを、「変換先」には書き出し先のフォルダを指定する。ウィンドウに任意の画像ファイルをドロップするか、対象となるフォルダをドラッグ&ドロップすると、簡単にパスを設定できる。

 「フィルター」では、用意した画像ファイルを、「シャープネス」「コントラスト」「縮小」「縮小方法」「回転」「グレースケール」「画像形式」「タイムスタンプをすべて同じにする」の8項目について調整できる。

 「縮小」は、表示したい端末に合わせ、横幅や縦幅に意のピクセル数を指定する。指定倍率での縮小も可能だ。「回転」は時計周りに0度、90度、180度、270度が選べる。「縮小方法」は「最近傍法」「線形補完法」「リサンプリング」の3つのアルゴリズムから選べ、「グレースケール」は、「なし」「グレーのみ」「すべて」が指定可能。「すべて」を選ぶと、全体を一気にグレースケール変換できる。「ファイル」で変換後のファイル形式は、BMP、PNG、GIF、JPEG、TIFFの中から指定できるが、JPEGの場合は10%刻みで、最大90%までの圧縮率を選べる。

 これらの設定により、たとえば用意したフルカラー画像のBMP画像を、指定したサイズに縮小しながら、グレースケールに変換し、JPEGで保存、といったことが可能だ。設定が決まったら、[変換開始]ボタンをクリック。変換の経過は「Ready」ウィンドウに表示される。

 なお、「Ready」ウィンドウに画像をドラッグ&ドロップすると、変換後の状態が確認できるので活用するといいだろう。

「Ready」ウィンドウに画像をドラッグ&ドロップすると、設定内容をプレビューできる変換用に各項目を設定する。縮小幅のサイズは、ビギナーにとって悩み所かもしれない。端末や向きで選べるとありがたい
[変換開始]をクリックすると、変換元に指定したフォルダ内の画像を変換していく変換前のPNG形式のカラー画像(「あのときの王子くん」のファイルを使用させていただいた)
縮小、グレースケール化した変換後のJPEG画像

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2010/9/29 06:00


すずまり
大学卒業後、システム開発会社→ISPの営業企画→フリーのWebデザイナー→フリーのライター、とどんどん脱線。オンラインサービスからソフトウェア、ハードウェアまでIT関連のレビューを中心に活動中。趣味は写真。キックボクシングのリングサイド撮影が講じて、現在は目黒の某ジムの練習生に。現在の目標はミドルキックの上達とくびれの復活。