趣味のインターネット地図ウォッチ

第74回:コロプラで「九州一周塗りつぶし位置ゲーの旅」 ほか


コロプラで「九州一周塗りつぶし位置ゲーの旅」

 株式会社コロプラはJR九州とタイアップして、携帯電話の位置情報ゲーム「コロニーな生活☆PLUS(コロプラ)」内で、九州の列車の旅をモチーフにしたゲーム「九州一周塗りつぶし位置ゲーの旅」の提供を開始した。

コロニーな生活☆PLUS

 「コロニーな生活☆PLUS」は、GPSの位置情報を利用したゲームだ。各プレイヤーがコロニーの中にそれぞれの街を持って、建物の建設や食料の確保により発展させていくという内容で、ゲームの進行のためにはプレイヤーが現実世界を移動する必要がある。プレイヤーは携帯電話のGPSで位置情報を取得し、その移動距離が「プラ」というゲーム内の通貨に換算される仕組みとなっており、コロニーの土地や建物などはプラを支払うことで入手できる。

 ゲームの中には数千種類のアイテムが用意されており、その中には地域限定の“お土産”もある。お土産は各地域にいるときにしか購入できず、さまざまな地域のお土産を収集することもゲームの楽しみの1つとなっている。

 今回のタイアップは、「コロニーな生活☆PLUS」を進行させるためにプレイヤーが実際に移動するという特徴を活かしたもので、JR九州の指定された50駅をめぐって、それぞれの駅で携帯電話から位置情報を送信すると、ゲーム上の九州の地図が塗りつぶされていくというルールだ。

 指定駅は、福岡県では門司港や小倉、博多、久留米、大牟田など。佐賀県では佐賀や鳥栖、肥前山口、有田など。長崎県では長崎や佐世保、ハウステンボスなど。大分県では大分や中津、日田、由布院など。熊本県では熊本や人吉、阿蘇など。宮崎県では宮崎や宮崎空港、延岡など。鹿児島県では鹿児島中央や川内、隼人、指宿など。


「九州一周塗りつぶし位置ゲーの旅」プレイイメージ

 また、今回の企画に合わせて、JR九州では「コロプラ★乗り放題きっぷ」も発売する。このきっぷには、ゲーム上で使うアイテムを取得できるカード「コロカ」も付いている。きっぷの発売期間およびタイアップの実施期間は2010年3月31日までで、きっぷの設定期間は4月2日まで。

 塗りつぶされた駅の数に応じて、段階的にゲーム内アイテムもプレゼントされる。プレゼントの中には新型アイテムも含まれるので注目だ。もちろん九州エリア近辺に住むコロプラのプレイヤーにもオススメだが、熱狂的なプレイヤーなら、この企画のために九州に旅行に出かけるというのも一興だろう。


「コロプラ★乗り放題きっぷ」イメージ

ゲーム上で使うアイテムを取得できるカード「コロカ」

URL
 コロニーな生活☆PLUS
 http://colopl.jp/
 株式会社コロプラの発表資料
 http://colopl.co.jp/news/news_20091030.html

「Mapion」で日本の“酷道”めぐり

 先日、地図検索サイト「Mapion」が地図デザインをリニューアルしたが、今回のリニューアルで最も注目を集めているのが、車線数に応じて道路の幅の違いを表現していること。これによって、国道であるにもかかわらず狭くて通行しにくい“酷道”といわれる道も地図上で判別できるようになった。

国道を往く-国道(酷道)の実走レポート-

 そこで今回は、全国の“酷道”の中からいくつかピックアップして、Mapion上でどのように表示されているのかを実際にチェックしてみたい。このような場合に役立つのが、「国道を往く」というサイトだ。このサイトには全国の“酷道”の実走レポートが載っている。

 トップページから「国道」というリンクをクリックすると、「国道1号線~国道58号線」や「国道101号線~国道199号線」など計5つのカテゴリーに分かれたリストが表示される。各リストには、通行のしやすさを示した「酷道ランク」が付けられており、「誰もが通れる、普通の国道」の1つ星から、「文句なしの酷道。通行には相応の技量が必要」の5つ星までランク付けされている。今回はこの中から、代表的な“酷道”を挙げてみよう。

【追記 2009/11/16 14:15】
 なお、ここで取り上げる“酷道”の中には、現在は通行止めになっている区間もあるほか、説明文にあるように走行にあたって危険を伴うことが考えられる区間もあることに留意してほしい。

・国道157号(石川県金沢市~岐阜県岐阜市)
http://www.mapion.co.jp/m/35.81600555_136.57883332_10/
「落ちたら死ぬ」という看板があることで有名な温見峠がある国道。峠の福井県側には「温見ストレート」と呼ばれる直線道路があり、曲がりくねった岐阜県と対照的だ。


・国道308号(大阪府大阪市~奈良県奈良市)
http://www.mapion.co.jp/m/34.6624791666667_135.674075_10/
大阪と奈良の府県境にある暗峠に急カーブが多く通行しにくい。Mapionの地図を見ると道路の幅が大きくなったり小さくなったりと頻繁に変わる様子がわかる。


・国道418号(長野県飯田市~福井県大野市)
http://www.mapion.co.jp/m/35.4648108333333_137.236891388889_8/
地図上で道をたどると、恵那と八百津間は川沿いに曲がりくねった狭い道が続く様子がよくわかる。


・国道425号(三重県尾鷲市~和歌山県御坊市)
http://www.mapion.co.jp/m/33.9670988888889_135.643597777778_7/
紀伊半島を代表する酷道。地図を見ると全域にわたって曲がりくねった道が続いている。「国道を往く」管理者が選んだ「日本三大酷道」の1つだという。


URL
 Mapion
 http://www.mapion.co.jp/
 国道を往く-国道(酷道)の実走レポート-
 http://route01.com/

その場所を各種地図サイトで表示するには?

 今やインターネット上には数多くの地図サイトがあるが、これらの地図サイトは「デザインが見やすい」「機能が豊富」「特集がおもしろい」など、それぞれ特徴が異なる。このような地図サイトごとの特性を理解してシチュエーションごとに使い分けている人も多いと思うが、ここで問題となるのが地図サイトを切り替えるときだ。

 例えば地図サイト上である地域を見ていて、別の地図サイトでも同じ地点を表示させようとした場合、改めて住所などを入れて検索し直さなければならない。山奥など詳細な住所が割り振られていない地域では、緯度や経度を入力する必要もあり、実に面倒だ。

 そこで役立つのが、地理情報活用研究会が提供する「地図サイトアドレス取得サービス」。これは地図上のある地点から、ほかの地図サイトのアドレスを生成するサービスである。使用している地図は国土地理院の「電子国土」だ。


地図サイトアドレス取得サービス地図に画像を貼ることも可能

 地図上で見たいエリアを探し出すには、地図の右側にある検索欄に地名を入力して検索して、検索結果のリストから目的のエリアを選ぶ。また、マウスで地図上のエリアを指定することも可能だ。左クリックで拡大、右クリックで縮小するほか、マウスドラッグで四角いエリアを指定すればその部分が拡大する。

 地図上に目的のエリアが表示されたら、右側のメニューの下部にある「他の地図サイトのアドレス」というコーナーを見てみよう。対応しているのは「Google マップ」「Mapion」「Yahoo!地図」「goo 地図」「MapFan Web」「AlpsLab」などの有名な地図サイトのほか、「全国地価マップ」や「ニュースマップ」といった専門サイトにも対応している。これらのボタンの中からどれかを選んでクリックすると、下にURLが表示される。「上のアドレスで地図を開く」をクリックすれば、その地図サイトにアクセスして該当エリアが表示される。

 このほか測地系の変換機能もあり、日本測地系(度分秒)から日本測地系(度)、または世界測地系(度)に換算できる。簡易作図パネルも用意されており、画面中央にBMP画像を貼ってプリントアウトすることも可能だ。

 取得したURLはそのままメールやブログなどに貼り付けて使用してもいいし、同じ地点を複数の地図サイトで見比べるときにも便利だ。数多くの地図サイトを効率よく使い分けるために、この機能をぜひ活用していただきたい。

URL
 地図サイトアドレス取得サービス
 http://hp.vector.co.jp/authors/VA045718/maitizu/maitizu_search.html


2009/11/12 11:00


碓氷 貫
フリーライター/編集者。Eコマースや地図サービス、データベース、コンテンツなど、Webサイトの価値を高めるさまざまなサービスをテーマに活動している。地図やハンディGPSを片手に街や山を徘徊する一方で、通販サイトでお買い得品をチェックすることにも余念がない。