いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説
申し込みフォームも自在! 無料で使える文書作成サービス「Googleドキュメント」
(2015/9/23 06:00)
サービス名 | Google ドキュメント |
リリース日 | 2007年9月 |
運営会社名 | Google Inc. |
料金 | 無料 |
URL | https://www.google.co.jp/intl/ja/docs/about/ |
登録 | Googleアカウントの登録 |
ビジネス文書を無料で作成・編集
「Google ドキュメント」はGoogleが無料で提供している、無料の文書作成サービスです。ウェブブラウザーおよびモバイルデバイス用のアプリから利用できます。
2006年6月に表計算ウェブアプリケーション「Google Spreadsheets」(グーグル スプレッドシーツ)のベータ版が公開されたのがはじまりで、同年10月にワープロ機能を追加して「Google Docs & Spreadsheets」(グーグル ドックス アンド スプレッドシーツ)に進化しました。2007年3月にインターフェイスが日本語化され、同年9月にプレゼンテーション機能が追加され、同時に名称が「Googleドキュメント」に変更されました。
ドキュメント(ワープロ)、スプレッドシート(表計算)、スライド(プレゼンテーション)の作成機能を中心に、フォーム作成機能や図形描画機能も提供されています。Microsoft Office文書をアップロードしての閲覧、編集、保存も可能で、編集後はパソコンへの指定形式でのダウンロードもサポートしています。編集後の文書は同社が提供しているクラウドストレージサービスである「Googleドライブ」に保存されます。現在ではこのGoogleドライブにも統合されており、Googleドライブからも新規ファイルの作成から編集まで可能になっています。
スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイス用のアプリは、Android 4.1以上、iOS 7.0以上がサポートされており、「Google ドキュメント」、「Google スプレッドシート」、「Google スライド」として提供されています。
作業環境を選ばない
最大のメリットは、ウェブブラウザーさえあれば、ビジネスで必要なドキュメントの作成・編集が可能になる点でしょう。必要なのはGoogleアカウントのみ。使用するパソコンに専用のソフトウェアをインストールする必要がないので、作業環境をまったく選びません。
機能的には、ドキュメント、スプレッドシート、スライドのいずれも、印刷も含め、文書作成に必要な機能はほぼ網羅されているといっていいでしょう。見栄えを整えたり、効率を重視するなら、Googleのテンプレートギャラリー(https://drive.google.com/templates)からテンプレートを活用するといいでしょう。ウェブブラウザーへのアドオン機能により機能拡張も可能となっています。
デバイスを選ばないのもポイントです。スマートフォンやタブレットと一緒に使えば、スマートフォンでメモ作成しておき、パソコンが使える環境になったらそのまま編集作業を引き継ぐこともできます。スマートフォンやタブレットのアプリならオフラインでも文書作成は可能なので機会を逃しません。
作成した文書は自動保存されるので、うっかりウェブブラウザーを閉じたために、作業中の文書がすべて消えてしまった、というミスも起こりません。そればかりか、変更履歴も記録されているので任意のバージョンに戻すことができます。
また、他のユーザーと共有しながら編集することもできるほか、作成した文書をウェブページとして公開することもできるので、ちょっと見せたい情報があるというときは便利です。
ドキュメント(https://docs.google.com/document/)
ワープロとして使えるのが「ドキュメント」です。文字の装飾、位置、間隔、余白、整列、色、段落スタイル、見出しを調整できるなど、文書作成に必要な機能をほぼ網羅しています。別の言語に翻訳する機能もそなえています。Word文書をアップロードして編集できるほか、.docx、.odt、.rtf、.txt、.zip、.pdf、.html形式でパソコンにダウンロードできます。
ページ数に制限はありませんが、サイズは最大102万4000文字までになっています。Googleドキュメント形式に変換した場合の上限は50MBとなっているため、あまり大量に画像を挿入しないほうがよさそうです。
スプレッドシート(https://docs.google.com/spreadsheets/)
表計算用に使えるのが「スプレッドシート」です。最大200万セルまでで、Excelファイルをアップロードして編集できるほか、.xlsx、.ods、.pdf、.csv、.tsv、.zip形式でダウンロードできます。一般的に使われるセル数式をサポートしており、関数の作成もできます。データからのグラフ作成も可能です。(サポートされている関数リストは公式ページを参照:https://support.google.com/docs/table/25273?hl=ja&rd=2)
スライド(https://docs.google.com/presentation/)
Microsoft PowerPointのようなプレゼンテーションを作成、編集できるのが「スライド」です。もちろん.pptx や.pps ファイルをインポートして使用できるだけでなく、.pptx、.pdf、.svg、.png、.jpg、.txt形式でダウンロードできます。作成したドキュメントをそのまま全画面表示でプレゼンテーションすることもできるほか、ウェブサイトへの公開や埋め込みも可能です。サイズはGoogleスライド形式に変換した場合で最大100MBまでとなっています。
フォーム(https://docs.google.com/forms)
アンケートや申し込み、投票、テストが手軽に作成できるのが「フォーム」です。通常、申し込みフォームの作成にはプログラムを含めた知識と技術が必要になりますが、「フォーム」を使えば誰でにも簡単に作ることができるのがメリットです。
作成するときはhttps://docs.google.com/formsにアクセスするか、Googleドライブの[新規] > [その他] > [Google フォーム]をクリックし、右下の「+」ボタンをクリックすると作成画面が開きます。テーマを選び、タイトルや質問の回答形式を選択して、項目を埋めていくだけでフォームが完成します。ヘッダーの追加や複数の質問を組み合わせることもでき、かなり自由度の高いフォームを作成できます。
作成したフォームは、メールで送信、URLを発行(短縮も可能)、ウェブページへの埋め込みが可能になります。回答は「回答」タブに表示され、いつでも確認可能になります。意見をまとめたいときなどに威力を発揮しそうです。
図形描画(https://docs.google.com/drawings/)
現在「Google ドキュメント」としてメニューに入っていませんが、「ドキュメント」「スプレッドシート」「スライド」「フォーム」のファイルメニュー内の「新規作成」、およびGoogleドライブに用意されている機能が、オンラインで図形を簡単に作成、編集、共有できる「図形描画」です。テキスト、図形、矢印、ワードアート、線、表などを描画できます。フリーハンドを使えば、ペンや紙がなくても手書きでラフを描くこともできます。作成した図形は.pdf、.svg、.png、.jpg形式でダウンロードできます。なお「図形描画」のアプリは用意されていません。
このように、資料作成から情報収集までデバイスを選ばず簡単にできるのが「Google ドキュメント」のいいところです。特にストレージ容量が限られた軽量のモバイル用ノートパソコンとは相性がよさそうです。隙間時間にサクっと資料を作って提出することもできるでしょう。ただし、機能の違いから、他のソフトウェアで作成した書類をそのまま表示、編集できるとは限らないので注意してください。