イベントレポート

Interop Tokyo 2015

ボタンを押すだけで商品を購入できる「お届けビーコン」など、IoT関連の展示拡大

 「Interop Tokyo 2015」の展示会場では、IoT(Internet of Things)への関心の高まりを受け、IoTにフォーカスした主催者企画コーナー「IoT World」が設けられたほか、各ブースでもIoT関連の展示が目立った。

 株式会社アプリックスのブースでは、ビーコン技術を活用してスマートフォンと連携することにより、ボタンを押すだけで商品が注文できる「お届けビーコン」を展示。ミントタブレットのケースとほぼ同様の大きさで、ユーザーがボタンを押すとスマートフォンアプリと連携し、商品をネットショップで購入できる仕組み。3万個以上の利用でハードウェア単価500円を実現でき、BLE(Bluetooth Low Energy)に加えてWi-Fiも利用可能なモジュールも用意されている。

 ブースでは、ネットショップなどと連携して特定の商品を購入するための専用ボタンや、ペット用の給餌器やトイレと組み合わせて振動があった場合にライブカメラで撮影を行う「ペット情報クラウドサービス」などのデモを展示。また、アプリックスグループのウェブコミック「COMICメテオ」の連載作品「邪神ちゃんドロップキック」の単行本の販促ツールとして、ポスターに「リアルTwitterボタン」としてビーコンを貼り、商品に関するツイートを手軽に行えるようにする活用例を紹介している。

アプリックス「お届けビーコン」
「押すだけで商品を購入できるボタン」としての利用例
ペット用の給餌器やトイレと組み合わせた例
「ツイートボタン」としてポスターに貼る例

 エブリセンスジャパン株式会社のブースでは、センサーデータ収集用の小型機器「EveryStamp」を展示している。EveryStampは、気温・湿度・気圧、照度、GPSといった各種のセンサーをモジュールとして自由に組み合わせることができる小型の機器。通信方式もWi-FiやLTE、BLE、ZigBeeなどを組み合わせられる。

 EveryStampは、センサーデータ収集用のリファレンスモデルという位置付けで、エブリセンスジャパンではこうした各種センサーデバイスからのデータを収集し、データの仲介・取り引き、加工しやすいフォーマットで提供するIoTプラットフォームサービス「EverySense」を提供する。また、株式会社ブロードバンドタワーが、EverySenseのIoTデータをクラウドストレージで蓄積・分析・可視化を行うサービスの提供を発表している。

センサーデータ収集のリファレンスモデル「EveryStamp」。モジュールで各種センサーの組み合わせが可能
EveryStamp概要
EverySense概要
ブロードバンドタワーがEverySense関連サービスを提供予定

 ぷらっとホーム株式会社のブースでは、マイクロサーバーのOpenBlocksシリーズに、IoT用途に向けた接続インターフェイスを拡充した小型IoTマイクロサーバー製品「OpenBlocks IoT Family」を展示している。

 「OpenBlocks IoT BX1」は手のひらに収まる極小サイズのIoTゲートウェイで、Bluetooth、Wi-Fi、3Gといった通信インターフェイスを搭載。Bluetooth/Wi-Fiで接続できないセンサーネットワークについてもオプションで対応する。「OpenBlocks IoT EX1」は、Bluetooth、Wi-Fiに加えてイーサネットやRS-232C、RS-485などの有線インターフェイスを搭載し、既存ネットワーク環境を活用したIoTネットワークの構築に活用できる。

OpenBlocks IoT BX1
I/O開発ボードセット
OpenBlocks IoT EX1
各種センサーと組み合わせたデモを展示

(三柳 英樹)