イベントレポート

第2回ウェアラブルEXPO

メガネスーパーのメガネ型ウェアラブル端末「b.g.」、プロトタイプ展示中

 東京ビッグサイト(東京都江東区)で1月13~15日の3日間、ウェアラブルの技術展示会「第2回ウェアラブルEXPO」が開催されている。株式会社メガネスーパーのブースでは、メガネ型ウェアラブル端末「b.g.」の商品プロトタイプ実機を体験することができる。

メガネ型ウェアラブル端末「b.g.」のプロトタイプ

 ノンシースルー型の0.5型ワイドディスプレイを2つ搭載した両眼視設計となっており、長時間の作業や着用でも目が疲れにくい設計になっているという。ディスプレイ位置は角度を変えることが可能で、BuletoothとWi-Fiでスマートフォンや各デバイスに接続できる。また、メガネ部分からデバイス部を脱着することが可能。

 b.g.の開発はBtoB向けとして取り組んでおり、倉庫・物流センターなどの物流領域を中心に、教育、翻訳、エンターテインメント、農業、畜産など各領域に精通した専門家と連携して商品展開を図る業種業態を拡大していく予定。

 展示ブースでは「ウェアラブルを活用した次世代の物流ソリューション」「ウェアラブル×ビーコン連動」「ウェアラブル×インバウンド観光ナビ」「ウェアラブル×翻訳アプリケーション」という4つのシチュエーションでb.g.の活用事例を紹介している。

 物流では、カメラや音声入力による商品ラベルの発行、RFIDなどの活用により対象在庫をディスプレイに表示する方法や、カメラと画像認識技術を活用した「一括検品」などで検索・入力の手間を減らすことができる。機械による作業指示により、未経験者でも作業の効率性を底上げすることができるとしている。

 ビーコン連動によるコンテンツの表示では、例えば美術館における解説動画の上映などにおいて、ボタンを押す手間の解消、情報を表示するタイミングのカスタマイズ化や展示物の移動にも柔軟に対応できるメリットがある。そのほか、商品のリコメンデーションなど過去の購入履歴から商品を提案したり、地図・位置情報と連動してユーザーに合わせた広告配信などBtoC領域においても応用可能だ。

 観光では、インバウンド顧客向けの活用が見込まれている。テキストによる観光対象の解説、音声による案内・解説により、ナビと同時に観光情報を同時に見ることができる。現在、日本語、韓国語、英語に対応しており、中国語など他の言語は順次対応する。また、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開発する音声翻訳技術をベースにした神戸デジタルラボ(KDL)の翻訳アプリケーションを使って、来日観光客への対応や外国人労働者の受け入れ促進に向けたサービス化が予定されている。通訳者の確保が不要となり、リアルタイムのコミュニケーションを可能にするとしている。

 そのほか、ドローンやカメラを活用した人間の入れない場所の撮影・鑑賞、空間に表示される多言語の翻訳結果の可視化、温度、空気などのデータを表示する視聴拡張にも使えるとしている。

b.g.を装着した状態
 液晶パネルの画素数は1024×768、画角50度、仮想画面サイズは15インチ相当(仮想視聴距離1m時)、接続端子はマイクロHDMI、駆動時間は約2.5時間、質量は90g
メガネスーパーブースの様子

(磯谷 智仁)