イベントレポート

Interop Tokyo 2015

セイコーソリューションズ、高精度のタイムサーバーやISDN端末の延命アダプターなどを展示

 セイコーソリューションズ株式会社のブースでは、100万分の1秒精度の時刻を配信するPTP(Precision Time Protocol)対応のタイムサーバー「Time Server Pro.シリーズ」の新製品「TS-2950」「TS-2910」を展示している。

Time Server Pro.シリーズ TS-2910

 PTPは、LAN上の機器に対して高精度の時刻同期を行うプロトコル。「TS-2950」「TS-2910」はGPS(GNSS)を時刻ソースとして、±50ナノ秒の時刻精度を提供。「TS-2950」はNTPにも対応。「TS-2910」はハーフラックサイズとコンパクトで、PTP専用となる。

 高精度な時刻精度の用途としては、代表的なものとしては放送局などでの利用があるが、最近では携帯電話の基地局にも利用されるという。最新規格のLTE-Advancedでは、1ミリ秒単位での制御が必要となるため、基地局間での精密な時刻同期が極めて重要となる。TS-2910のような小型の製品を集約基地局に配置し、配下の基地局に高精度の時刻を配信するといった使い方になる。

放送局や携帯電話基地局などで利用

 同じセイコーソリューションズのブースでは、ISDNを利用する端末をIP網に移行するための変換アダプター製品「CA-7110」が展示されている。

ISDN変換アダプター「CA-7110」

 街頭や店舗のキオスク端末など、現在でもISDN網を利用する製品は数多く残っている。一方で、NTTでは2020年ごろからISDNサービスの提供を徐々に廃止していく展望を発表している。

 CA-7110は、ISDNを利用する機器はそのままで、途中のISDNを利用した通信をIP網に置き換えることができる。製品にはISDNのS/T点とイーサネット端子を備え、通信の両端に設置することで、既存のISDN機器の設定を変えることなくIP網への移行を可能にする。製品は7月販売予定で、初年度販売目標は5万台。

ISDN機器をそのままIP網に移行できる
セイコーソリューションズのブース

(三柳 英樹)