デジタルサイネージの“視聴率”を測定、大日本印刷の「ヒトログ」


効果測定ツール「ヒトログ」で利用されているデジタルサイネージ端末

 「デジタルサイネージジャパン 2010」で大日本印刷株式会社(DNP)は、デジタルサイネージの広告効果を測定するためのサービス「ヒトログ」を出展している。

 同社製デジタルサイネージ端末「アクティビション」の上部に内蔵されているカメラで周辺を撮影。顔認識技術をもとに、広告閲覧者の性別や年代を測定できるサービスだが、プライバシーの配慮から人物の顔写真を保存せず、文字ベースのログとして管理するのが大きな特徴だ。

 集計したデータ自体はDNP側のサーバーで管理するため、広告出稿者は統計情報のみを参照することができる。また、人物が立ち止まっているか、広告を見ずに通り過ぎているかの判別が可能なため、広告閲覧者数だけでなく“視聴率”の測定が行える。

 「ヒトログ」の開発は完了しており、現在は実証実験を行っている段階。実際のサービス提供は、機材貸与とサーバー運用をDNP側で行うかたちとなる予定。また、1~2カ月後には正式なサービス運用が開始される見込みだ。

 このほかにもDNPのブースでは、等身大サイズの人型ディスプレイ「バーチャルマネキン」、60型ディスプレイ12枚で構成される「大型トールビジョン」なども展示している。


端末上部のカメラで周辺を撮影し、広告閲覧者の性別や年代を顔認識技術をもとに測定する通常、撮影データは保存されないが、会場ではデモのためにあえて表示を行っている。水色の枠が男性を意味し、年代も併記されていることがわかる




関連情報

(森田 秀一)

2010/6/9 17:34