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RPAとは「いまさら?」な業務効率化手法

 今週のIT関連メディアに掲載された記事で、特に目についたキーワードはRPAだ。RPAについてあらためて説明しておくと、Robotic Process Automationの略で、企業などがシステムとして“構築”をするものではなく、ユーザーやユーザー部門がパソコン上にツールを付加して、定型化業務を自動的に行い、効率化を図ろうということだ。ロボティックといっても、ハードウェアのロボットではなく、ソフトウエアで自動実行することを指している。考えてみれば、パソコンでは昔から行われているマイクロソフトオフィスのマクロを使って自動処理したり、GUI上のマウスやキーボードなどの入力イベントを自動的に実行したりする工夫のことも含んでいるようなので、決して新しい概念というわけではない。むしろ、自由にソフトウエアをクライアントパソコンにインストールすることを許されていた中小企業、そしてフリーランスなどのパソコンに詳しい人たちが率先してやっていた工夫の領域ともいえよう。しかし、大手企業ではそんな勝手なマネはシステム管理上からも許されていないことも多かろう。それがようやく広がってきたということか。

 最近のRPAトレンドとしては、ご多分に漏れず、機械学習や人工知能という味付けも加わり、従来よりも賢い処理ができるようになっているようだ。そして、各現場の工夫によって、開発部門の目の届かないような各現場の「名前のついていないような日々のコンピューター作業群」、つまり、全社からみれば細かいが大量の作業を解決することで、全社的には経済的な効果をそれなりに得られているのが共通した特徴のようだ。

 そういう意味では「いまさら」なソリューションだが、高性能コンピューターによる難しいシステム開発をしなくても、「いまさら」なソリューションで十分に解決できることがまだまだあちこちにありそう。やっと「パーソナル」なコンピューティング環境になってきたということか。

ニュースソース

  • RPAテクノロジーズ、インフォテリアと提携し、RPAの適用領域を拡張する「BizRobo Smart Connect」を提供[クラウドWatch
  • ジャパンネット銀行がRPAで年間数百万円を削減 ―ユーザックシステムが発表[IT Leaders
  • 広島銀行、RPAの全行適用に向けた実証実験に着手[ZDnet Japan
  • 住信SBIネット銀行がRPAで月1700時間を削減―アイティフォーが発表[IT Leaders
  • RPAツールを導入する前に知っておきたい三つのこと[ITpro
  • 働き方改革支援の本命は「RPA」だが、もうからない[ITpro