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ニュース記事へのタッチポイント―日本と海外に大きな相違

 ニュースメディアについての記事を掲載している田中善一郎氏が運営するメディア・パブでは、日本と海外でのニュースメディアはそれぞれどの程度フェイスブックへ依存しているかという興味深い分析記事を掲載している。

 米国にかぎらず、海外ではニュースメディア各社はフェイスブックでのフォローワー数を重要視していて、そこに記事を掲載したり、そこからさらにウェブメディアへと誘導したりするという施策がとられている。この記事にはグラフが掲載されているが、これを一目瞭然である。一方で、日本ではフェイスブックにはほとんど依存してなく、いわゆるキュレーションアプリと呼ばれるヤフーニュース、スマートニュース、グノシーなどを通じてニュースを読む傾向にあるという。いうまでもなく、日本ではSNSの代表として知られているのはLINEで、そのなかのLINEニュースもよく利用されていると思われる。

 海外メディアでは、フェイスブックがニュースをタイムラインに配信するサービスをメディア各社に提供したり、フェイクニュースを阻止するための仕組みを実装したりすることなども報じられているが、日本ではいまひとつピンと来ない方も多かったのではないだろうか。その背景にはこうしたSNSに対するメディア各社の取り組みの違いがあるということだ。いまどき、良くも悪くもICTのプラットホームは国際化が進み、どの国も似たような仕組みがはやっているかと思いきや、これほどまでの違いがあることは興味深い。逆にいうなら、巨大企業が手の及ばない日本独自のビジネスチャンスがある領域といえるだろう。

ニュースソース

  • FBに頼る海外のニュースメディア、FBに頼らない日本のニュースメディア[media pub