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台風シーズン直前! 気象・防災情報サイトで地震と豪雨を学ぶ
台風シーズン全盛期の秋。1959年の伊勢湾台風、そして1923年9月1日には関東大震災が発生するなど、大災害がかつて集中した季節でもある。そこで今回は、台風や地震情報のチェックに便利な気象サイト、緊急時の対処法がまとめられている総合防災情報サイトをご紹介しよう。
●最新の大雨・台風情報を入手しよう
気象庁サイト。台風の発生から消滅までのメカニズムや、台風の大きさと強さ、台風の名前についてなど解説や資料も豊富 |
この時期に何かと気になるのが、台風やそれをきっかけとした大雨の情報だ。通勤・通学といった日常生活にも大きく影響するため、気象庁や天気情報サイトを通じて常に最新の情報を入手しておこう。
◆気象庁 台風情報
http://www.jma.go.jp/jp/typh/
国土交通省の外局で、気象警報や天気予報を発表しているのが気象庁だ。膨大な量の防災関連情報を公表しており、台風情報もその1つ。台風が発生すると、経路および予想進路図、暴風域に入る確率などを3時間ごとに更新する。台風のメカニズムを解説する資料も豊富なので、一読をおすすめする。
◆tenki.jp 台風情報
http://tenki.jp/typhoon/
tenki.jpは、一般社団法人日本気象協会による気象情報サイト。台風専門の情報ページも設けており、気象衛星写真、天気図、雨雲の動きを地図上に重ねて表示できる。天気予報で利用される具体的なキーワードを解説する「台風の定義」も掲載中。
◆ウェザーニュース 台風情報
http://weathernews.jp/typhoon/
民間の気象情報会社「ウェザーニューズ」が運営中のサイト。「天気予報チャンネル」「実況天気チャンネル」といったテーマ別ページが複数ある。「台風チャンネル」では最新の台風情報に加え、発生中の熱帯低気圧、過去の台風データなどが参照できる。
◆Yahoo!天気情報 台風EYE
http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/typheye.html
ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」が公開している気象情報。気象警報・注意報、落雷、雨雲の動きなど、台風に伴って変動しうるさまざまな情報を1つのページにまとめた。ページ下部には、台風関連のリンク集もある。
◆goo 天気 台風情報
http://weather.goo.ne.jp/typhoon/
ポータルサイト「goo」でも台風情報を公開中。日本広域エリアの台風の動き、衛星画像、降水量などが随時掲載される。
◆デジタル台風
http://www.digital-typhoon.org/
現在発生中の台風情報に加え、過去の台風発生状況を網羅的にアーカイブ。経路図、中心気圧の変化、衛星画像などが収蔵されている。携帯電話、Twitter、デジタルフォトフレームなどの新興製品向けにも情報を提供中だ。ただし、いずれのデータも台風の“予報”ではので注意しよう。
◆気象庁 解析雨量・降水短時間予報
http://www.jma.go.jp/jp/radame/
全国各地で観測された雨量および予想雨量を地図上に表示。この「降水短時間予報」は1日3回発表される一般的な予報よりも情報更新頻度が高く、30分間隔で6時間先までの雨量を予測しているのが特徴。「数時間の大雨の動向を把握して、避難行動や災害対策に役立てることができる」という。
◆気象庁 レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻)
http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/
前述の「降水短時間予報」と異なる1時間先までの雨量予報だが、情報更新間隔が10分とさらに短縮化されている。数十分の強い雨でも被害が発生してしまう都市型洪水などへの対応に役立てられる。
◆東京アメッシュ
http://tokyo-ame.jwa.or.jp/
下水道設備の円滑運用を目的に東京都下水道局が収集している降雨情報。対象地域は東京都および隣接県で、情報更新は5分単位。ビジュアル的にも非常にわかりやすいのが大きな魅力だ。都内在住・在勤者なら必見の情報源だ。
◆東京電力 雨量・雷観測情報
http://thunder.tepco.co.jp/
関東一都六県、山梨県、静岡県、福島県、新潟県各地の雨量および雷雲発生状況を一覧できる。情報更新間隔は6分単位。落雷については、雲間雷および対地雷を区別して公開している。
◆気象庁 土砂災害警戒情報
http://www.jma.go.jp/jp/dosha/
大雨による土砂災害の発生危険性が高まった場合に気象庁が発表する情報。各地の市町村長が住民への避難勧告を際の参考資料としても利用されている。都道府県単位、北海道と沖縄では地域単位で発表されている
◆気象庁 洪水予報
http://www.jma.go.jp/jp/flood/
河川単位でのはん濫・洪水予報を掲載するページ。洪水発生時に特に大きな損害が発生すると予想される河川を観測対象としており、具体的には「○○川はん濫警戒情報」といった形式で発表される。不特定多数の河川を対象とした洪水注意報は別扱いなので注意しよう。
●地震が起きたらまず確認
昼夜問わず、いつ何時起こるか分からない地震。津波へと波及するケースもあり、最新情報の入手手段をしっかりと確保しておきたい。モバイル系のサービスも豊富だ。
◆気象庁 地震情報
http://www.jma.go.jp/jp/quake/
気象庁のウェブサイトでは、過去1週間に発生した地震の情報を掲載中。震度3以上の地震については速報を発表。震源や津波の発生についても詳しい。地震情報がどのような手順で発表されるか、地震データベースといった周辺資料も併せて読みたい。
◆NHK 地震・津波情報
http://www.nhk.or.jp/sokuho/
テレビ・ラジオでおなじみのNHK地震速報は、同局のウェブサイトでも閲覧可能。直前~過去1週間の発生分について、発生時刻や震源、マグニチュードなど基礎的な情報をコンパクトにまとめている。
◆tenki.jp 地震情報
http://tenki.jp/earthquake/
天気や台風予報だけでなく、地震などの災害情報も掲載するtenki.jp。発生した地震の一覧表で「発表時刻」をクリックすると、震源周辺の地図や震度などが確認できる。
◆ウェザーニュース
http://weathernews.jp/quake/
直近約1週間分の地震情報を掲載中。震度の分布を段階別にフィルタリングすることが可能。地図上部およびページ下部に表示されているボタンをクリックすると、当該震度の地域が一覧表示される。
◆Yahoo!天気情報 地震情報
http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/
最新の地震情報を掲載。「情報発表時刻」をクリックすると、震源地を示した全国地図が表示される。さらに、プルダウンメニューからは各地方の詳細震度を表示できる。
◆goo 天気 地震情報
http://weather.goo.ne.jp/earthquake/
全国の地震情報をリストアップ。震源地別に個別のページが設けられており、さらにソーシャルブックマーク投稿用ボタンが用意されているので、ユーザー間のページ共有が簡単に行える。
◆防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網
http://www.hinet.bosai.go.jp/
茨城県つくば市にある独立行政法人「防災科学技術研究所」による地震観測データ。マグニチュード2.5以上の地震をおもな対象としているため、一般的な地震情報と同列に比較することはできないが、より精緻な震源情報などをチェックできる。
◆気象庁 緊急地震速報について
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/EEW/kaisetsu/
2007年10月から一般向け提供が行われるようになった「緊急地震速報」の詳細を解説。その動作原理や、実際に速報する手段など技術論にも言及している。パンフレットや紹介ビデオのダウンロードも可能だ。
◆NHK 緊急地震速報
http://www.nhk.or.jp/bousai
緊急地震速報を聞くには専用の受信端末が必要だが、テレビやラジオでも発表される。こちらのページでは、NHKがどのような体制で速報を発表しているかがまとめられており、実際のチャイム音を聞くことも可能だ。
◆au 緊急地震速報
http://www.au.kddi.com/jishin_sokuho/
最新モデルを中心とした一部の携帯電話でも、緊急地震速報が受信可能。auでも、対応機種の一覧や速報の受信条件、設定方法などを専用ページで解説している。ドコモやソフトバンクでも対応端末が数多くリリースされているので、一度設定を確認しておくといいだろう。
●災害から身を守るために~総合的な防災情報サイトの活用を
台風や地震は市民生活に複合的な被害を与える。台風では突風だけでなく豪雨も大きな問題であり、大地震が津波や土砂崩れのきっかけを作るなど、1つの災害だけに注意していても被害の抑制は難しい。“防災”という総合的な観点もまた必要だ。ここからは国や地方自治体による防災情報サイトを見ていこう。
◆国土交通省 防災情報提供センター
http://www.mlit.go.jp/saigai/bosaijoho/
国土交通省による防災関連の情報ページ。気象庁や防災情報提供センターなど関連機関が収集した災害兆候データを公開している。河川、土砂、地震災害のほか、渇水や天災による道路通行規制なども対象。
◆東京都防災ホームページ
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/
総合的な防災情報は、都道府県や市町村単位で公表しているケースが多い。東京都でも専用ページを設けて、最新情報の提供にあたっている。一般市民であれば、まずは「わが家の対策」「会社・職場の対策」を読んでおくといいだろう。
◆総務省消防庁 生活密着情報
http://www.fdma.go.jp/general/life/
消防庁が一般市民向けに公開している防災ノウハウ集。非常持ち出し袋に備えておきたい防災グッズ、家具の転倒予防の重要性などが学べる。応急処置マニュアルも掲載中。
◆消防防災博物館
http://www.bousaihaku.com/
財団法人消防科学総合センターが運営している仮想博物館で、実際の建物はない。とはいえ、防災知識を学ぶためのテキストが非常に充実している。「みて学ぶ」では比較的初歩の情報、「調べる」では活断層やプレート・テクトニクス理論などにも言及した本格的な解説が読める。
◆NHKボランティアネット 防災もの知りノート
http://www.nhk.or.jp/nhkvnet/bousai/
ボランティア活動の魅力を紹介するページ。その記事の1つ「防災もの知りノート」で、地震、火山、火災、台風などの注意点を解説している。
◆Yahoo!災害情報
http://rescue.yahoo.co.jp/
Yahoo! JAPANが提供している災害関連情報をひとまとめにしたページ。気象警報や大規模道路規制などを対象としている。災害発生時の心構えを説くコラム「災害に備える」も掲載中だ。
◆防災@nifty
http://rescuenow.nifty.com/mobile/
プロバイダー「@nifty」では、携帯電話で閲覧できる防災情報サイトを運営中。地震や台風のニュース、交通情報、災害時帰宅支援マップなどのサービスが情報料無料で利用できる。
◆内閣府防災情報のページ
http://www.bousai.go.jp/
内閣府が提供している総合的な防災情報集。報道機関や関連官庁向けの情報提供が中心だが、「みんなで防災」のページでは市民やボランティア向けの防災ガイドを提供している。
◆NTTグループにおける災害対策の取組み
http://www.ntt.co.jp/saitai/
局地的な大規模災害が発生した場合、その地域への電話がかかりづらくなることが多い。NTTでは安否確認を円滑に行うためのサービスとして、電話から利用できる災害用伝言ダイヤル、PCや携帯電話からアクセスできる災害用ブロードバンド伝言板(web171)を運用中だ。
◆東京臨海広域防災公園
http://www.ktr.mlit.go.jp/showa/tokyorinkai/
東京・有明地域に開園した大規模公園。首都直下地震などの大規模災害発生時、対策本部などが設置される予定になっている。通常時も、防災体験学習施設などが利用できる。
◆国土交通省 ハザードマップポータルサイト
http://www1.gsi.go.jp/geowww/disapotal/
ハザードマップとは、災害の予想影響範囲を地図で示したもの。洪水、津波、土砂災害、津波などの災害種類別に、官庁や自治体がそれぞれ独自に公表している。こちらのページからは、当該地域にどのようなハザードマップが制定されているかが一目で確認できる。
◆東京都建設局 洪水ハザードマップ
http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/suigai_taisaku/index/menu03.htm
東京都建設局がとりまとめた、都内区市町村別の洪水ハザードマップ。東海豪雨レベルの局地的大雨、荒川や多摩川のはん濫など、想定されるモデルケース別に被害を予想している。
●大災害の歴史を振り返る
防災啓蒙活動がこれほどまで継続的に行われている要因は、先達たちが過去に大規模な被害を経験しているからに他ならない。関東大震災、伊勢湾台風、そして阪神大震災がどんな被害をもたらしたのか振り返ることも、時には必要だ。竜巻や落雷など、ここまで紹介しきれなかった分野の話題も最後に触れておく。
◆神戸新聞 阪神・淡路大震災
http://www.kobe-np.co.jp/sinsai/
神戸新聞による阪神・淡路大震災の特集記事。地震の概要を「データ一覧」で解説するほか、専門家や著名人へのインタビュー、長期連載コラムなど15年分の関連記事がまとめられている。
◆横浜市中央図書館 関東大震災
http://www.city.yokohama.jp/me/kyoiku/library/shinsai/
1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災の震源は相模湾。東京だけでなく、横浜市も大きな被害を受けた。同市の中央図書館のウェブサイトでは、発生直後の様子を伝える写真、市で編纂した震災記録などの資料を公開中だ。
◆国立科学博物館地震資料室
http://research.kahaku.go.jp/rikou/namazu/
国立科学博物館がウェブ限定で公開している震災関連資料集。明治・大正時代に使われた震度計の画像や、関東大震災で被害を受けた都内各地の写真が掲載されている。1800年代末に発生した庄内地震、熊本地震などのの写真も閲覧できる。
◆毎日jp 関東大震災
http://mainichi.jp/select/jiken/graph/kantodaisinsai/
http://mainichi.jp/select/jiken/graph/hansindaisinsai/
毎日新聞による関東大震災の特集記事。写真主体の構成で、当時のシンボル的建築物であった浅草・陵雲閣が倒壊した様子なども紹介されている。このほか、阪神・淡路大震災や大規模水害の画像も掲載中。
◆森ビル MID-TOKYO MAPS 関東大震災とその後
http://www.mori.co.jp/company/urban_design/mid-tokyo/mtm16.html
貸しビル業などで知られる森ビルが自社公式サイトで公開中のコラムの一編。関東大震災と阪神・淡路大震災の被害傾向の差に言及したほか、東京がどのように復興していったかを詳細に解説している。
◆岐阜県 伊勢湾台風
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11117/saigai_siryo/1959isewan/isewan.htm
岐阜県の公式サイト内で掲載中の記事。戦後の防災行政に大きな影響を与えたとされる1923年(昭和34年)9月26日の伊勢湾台風について、その被害の様子を写真付きで解説している。
◆静岡県地震防災センター
http://www.e-quakes.pref.shizuoka.jp/
東海地震への警戒が続く静岡県。静岡市にあるこちらの施設では、館内での展示に加え、ウェブ上でも地震関連の情報を発信中だ。年4回発行している「自主防災新聞」のウェブ版もダウンロードできる。
◆国土交通省 津波防災のために
http://www.mlit.go.jp/river/kaigan/main/kaigandukuri/tsunamibousai/
国内外問わずどこかで大地震が発生した場合、まずは津波への警戒が必要だ。国土交通省のこちらのページでは、津波がどのように発生するのか、どのように身を守るべきかを解説している。
◆福岡管区気象台 竜巻のはなし
http://www.fukuoka-jma.go.jp/fukuoka/chosa/tatsumaki/tatsumaki.html
竜巻の発生メカニズムや特徴を、ダウンバーストなど風に関連したその他の気象現象とからめて解説する。Q&A集や、竜巻の大きさを示す「Fスケール」の説明記事もあわせて公開中。
◆Yahoo! BB お客様サポート 落雷対策
https://ybb.softbank.jp/support/utility/thunder/
台風や大雨に伴って発生する落雷は、電力線や電話線を通じて家庭内の電気製品に直接的なダメージを与えるケースがある。この「誘導雷」をどうやって防ぐか、ADSLサービスの「Yahoo! BB」が解説している。
(2010/8/27)
[森田 秀一]