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楽天、欧州事業の見直しにより英国・スペイン・オーストリアのECサイトを閉鎖

 楽天株式会社は、英国、スペイン、オーストリアのマーケットプレイスと各拠点を8月末までに閉鎖すると発表した。欧州では今後、フランス、ドイツでの事業に投資を集中させるとしている。

 英国の「Rakuten.co.uk」のマーケットプレイスと拠点(ケンブリッジ)、スペインの「Rakuten Spain」と拠点(バルセロナ)を閉鎖する予定。

 オーストリアの「Rakuten Austria」と拠点(ウィーン)も閉鎖するが、代わりに、オーストリア国内の出店者とユーザーに対しては、ドイツのマーケットプレイスからサービスを提供する予定。現時点で85%の出店者が同サービスを利用しているという。

 閉鎖理由として、「今後、欧州で事業を展開する上で投資する額が見合わない」(同社広報)ことを挙げた。なお、オーストリアの事業では黒字を確保できていたようだ。

 無料通話・メッセージアプリ「Viber」、動画配信サービス「Wuaki.tv」、電子書籍サービス「Kobo」の各サービスは英国、スペイン、オーストリアでも引き続き提供していく。

 持続的な成長の可能性が見込めるというフランスとドイツでは、ユーザーと出店者向けに新サービスを打ち出し、サービス品質の向上を図る。

 フランスでは、ランク付けでユーザーのポイント付与率が変わる会員制プログラム「Price Club」を5月末に開始。ドイツでは出店者向けにシステム利用料を下げた「Rakuten Pro」プランを導入している。