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EUで「楽天市場」展開、ルクセンブルクに「楽天ヨーロッパ」設立


ルクセンブルク大公国のジャン=クロード・ユンカー総理大臣と楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長
 楽天は7日、欧州展開の中核拠点として「楽天ヨーロッパ S.a r.l.」をルクセンブルクに設立すると発表した。3月末に設立予定で、資本金は日本円で1億円。

 楽天は、国際進出の第1弾として、2008年第2四半期中に台湾での展開を開始する。今回の楽天ヨーロッパは、その第2弾となる。今後2〜3年以内にEUおよびEU外の欧州数カ国で「楽天市場」事業を展開していく予定であり、楽天ヨーロッパはその中核拠点となる。

 世界進出の第2弾に欧州を選んだ理由について、楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長は、「多様な文化を持つことや、中小企業が経済を支えていることなどが楽天に向いている」と説明する。「インターネットの普及も進んでおり、EC市場は日本の4倍になっている。楽天にとって魅力的なマーケット。最終的には日本と同等のシェアを獲得したい」という。


 楽天ヨーロッパは、将来の楽天の欧州事業のハブを目指し、戦略立案や人事、システムの開発や運用、物流に関する機能を持つことも検討する。当初は、欧州各国への進出に向けた事業計画を詰め、今夏をめどにオフィス機能の強化を図り、順次、追加投資を行ない、人員増強を図る。「当初は数十人規模のスタッフを揃える。2〜3年でイギリスやフランスなど数カ国で展開する」(三木谷社長)。

 楽天ヨーロッパは、ルクセンブルクに設立され、オフィスも都市のほぼ中心部に位置するという。三木谷社長は、ルクセンブルクを選んだ理由について、「ルクセンブルクは、マルチリンガルな人材が豊富であることや、地理的に欧州の中心であり、物流にも有利なロケーションである」と説明。また、「2007年9月に現地を視察したが、とても綺麗な街だった。政府の方々にも熱心に説明していただいた」と話した。「欧州進出によって、真の意味でグローバルなインターネット企業に成長していきたい」(三木谷社長)。

 欧州での楽天市場事業は、事業形態を日本や台湾と同様にマーケットプレイス型ショッピングモールとし、まずは、欧州数カ国でそれぞれ出店店舗と会員を募る。また、すでにEU域内ではボーダーレスな商取引が可能なことから、各国のユーザーが他国店舗の商品も購入できるようにする計画だ。さらに、日本や台湾など他地域の楽天市場の商品を相互に流通できるよう、アジア地域との間のクロスボーダー化も検討する。将来的には、楽天市場以外の事業についても、欧州進出を検討する。楽天執行役員国際市場統括事業長の百野研太郎氏は、「楽天が持つ32のビジネスユニットから、欧州のニーズに合ったサービスを提供していきたい」と話した。

 7日に行なわれた記者会見には、ルクセンブルク大公国のジャン=クロード・ユンカー総理大臣も出席した。ユンカー総理大臣は、「ルクセンブルクは欧州の中心部にあり、多くの企業が欧州展開の玄関として利用している。楽天のほかにも、多くの日本企業がルクセンブルクを欧州のゲートウェイにしている」と説明する。米Amazon.comや米eBay、米Appleなど数々の多国籍企業がルクセンブルクに欧州本部を設立しているほか、大きな金融センターも有し、国際保険事業者や金融機関などが営業拠点を構えている。「楽天がルクセンブルグを欧州の中核拠点に選んだことは、我が国がECの分野でも欧州で揺るぎない資産を持っているとこの裏付け」(ユンカー総理大臣)とした。


ルクセンブルクにEU展開の拠点を置くメリットを説明するユンカー総理大臣 「2月7日は楽天創業記念日。11年目を迎える日にこの発表ができて嬉しい。欧州以外の国際展開も進めていく」と話す三木谷社長

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URL
  ニュースリリース
  http://www.rakuten.co.jp/info/release/2008/0207.html

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( 野津 誠 )
2008/02/07 19:28

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