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複数図書館の蔵書を横断検索、市町村立図書館向けのウェブサービスをカーリルが提供
2016年6月21日 18:27
株式会社カーリルは、図書館向けの高速横断検索API「カーリル Unitrad API」を活用する市町村立図書館向けウェブサービス「Unitrad ローカル」の提供を開始した。株式会社富士通マーケティングにより福岡県小郡市立図書館に導入され、20日より稼働を開始したという。
カーリル Unitrad APIは、業務システムと柔軟な連携が可能な図書館業務向けAPIサービスとなっているが、システム構築などの必要性から、市町村立図書館などが導入するにはハードルが高かった。
Unitrad ローカルは、図書館業務に対応可能な横断検索システムをウェブサービスとして提供するもの。導入コストを軽減しながら、柔軟なサービス設計が可能となるという。
小郡市立図書館に導入されたのは、富士通マーケティングの公共図書館業務システム「FUJITSU 文教ソリューション iLiswing V3」にUnitrad ローカルを組み込んだ図書館システム。
小郡市立図書館は佐賀県県境の福岡県南部に位置し、佐賀県内の近隣図書館とも図書館資料の相互貸借協定を締結している。これまで、都道府県立図書館が整備する横断検索サービスでは、自館に所蔵しない書籍を協定先の図書館から借り受けて利用者へ提供するというニーズをカバーできなかった。
今回導入したシステムにより、例えば、インターネットから利用できるオンライン蔵書目録「Web-OPAC(Online Public Access Catalog)」では貸し出し中の書籍を、県外を含む12の相互協力協定図書館から横断検索して案内するシームレスな連携が可能になったという。
Unitrad ローカルでは、協定先の図書館が導入しているシステムに依存せずに横断検索が可能で、将来的に検索対象先の図書館システムが変更されたり、検索対象の図書館が増えたりしても容易に対応できるとしている。