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障碍者向け支援技術の利用者は、7月29日を過ぎても無償でWindows 10へアップグレード可能に

 日本マイクロソフト株式会社は、障碍者向けの支援技術を利用中のWindows 8.1/7ユーザー向けに、Windows 10アップグレードを7月29日を過ぎても引き続き無償で提供することを明らかにした。現時点ではアップグレードを見送った場合でも、後日、無償でアップグレードできる。詳細については、7月29日にウェブページを公開する予定とのこと。

 マイクロソフトは、Windows 10 Anniversary Updateで、アクセシビリティを重視した障碍者向けの支援技術について、機能強化を行うという。

 ナレーターでは、画面読み上げ機能について、1分間の読み上げ速度を現在の平均400ワードから、800ワードに高速化するほか、句読点の読み上げについても詳細に制御可能になる。また、新たに13地域の言語の音声読み上げに対応する。

 ナレーターのキーボードコマンドについて、ほかのスクリーンリーダーの利用者に使いやすいよう変更し、一部のキーボード操作を人間工学に基づいて簡略化した。これによりより入力しやすくなるとしている。

 また、スペースキーを押すと、ウェブページのリンクやアプリのボタンなど、操作したい項目をアクティブにできる「スキャンモード」という新しいナビゲーションモードを導入した。CapsLock+スペースキーで有効化できる。

 入力時のオートサジェストによる検索候補もナレーターに対応し、ヒントを読み上げるようになる。

 Microsoft Edgeには、新しいアクセシビリティアーキテクチャーが導入され、アドレスバー、タブ、ウィンドウ、お気に入りなどのアクセシビリティ機能が強化されるほか、タグ付きPDFファイルのサポートも強化される。

 Cortanaでも、Windows音声認識やナレーター、そのほかのスクリーンリーダーなどのアクセシビリティツールを使用した際のエクスペリエンスが強化されたという。

 このほか、「Grooveミュージック」アプリや「メール」アプリでも、でもアクセシビリティ機能を強化しているほか、開発者向けにもアクセシビリティへの対応を容易にするツールや資料の提供を行うという。