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Google、MySQL互換の第2世代「Cloud SQL」正式版リリース
GCP上の各種データベースサービスもアップデート
2016年8月18日 14:45
Googleは16日、「Google Cloud Platform(GCP)」で提供しているマネージドサービスのMySQL互換の第2世代データベース「Cloud SQL」の正式版をリリースし、一般向け提供を開始した。
第2世代のCloud SQLは、2015年12月よりベータ版として提供されていたもの。正式版リリースにあたり「MySQL 5.7」をサポートした。また、データベースを故障直前の状態にリカバリできる「PITR(Point-in-Time-Recovery)」、ストレージの自動リサイズ、1クリックでのフェイルオーバーレプリカ作成などの機能を追加している。
Cloud SQLに格納されたデータはすべて暗号化されている上、ネットワークファイアウォールでインスタンスへのアクセスを制御できるなど、セキュリティが確保されている。
料金は1時間単位の課金で、第1世代のCloud SQLとは異なり、Cloud SQLインスタンスが600MBで0.015ドルから、ストレージが1GBあたり0.17ドル。最大で16のCPUコア、104GBのRAMへのスケールアップも可能となっている。パッケージプランは1日単位の課金で0.36ドルからとなる。
Googleでは公式ブログで、「Amazon Web Services(AWS)」で提供されているリレーショナルデータベースサービス「Aurora」との「sysbench」による比較を掲載。Cloud SQLのトランザクションあたりの待ち時間はAuroraの約半分で、1秒あたりのトランザクションを2倍にできるとしている。また、エンドツーエンドのレイテンシーについても半分以下とのことだ。
Googleでは、第2世代Cloud SQLの提供とともに、Apache HBase互換のNoSQLデータベースサービス「Cloud BigTable」と、文書型のNoSQLデータベースサービス「Cloud Datastore」の2つのマネージドデータベースサービスについても、正式版の提供を開始した。
Cloud BigTableは、Spotify、Energyworx、FISといったウェブサービスの監視や、財務や地理空間データの分析といったアプリケーションの構築に利用されている。Cloud Datastoreは、高い可用性と拡張性を備えるほか、SLA 99.95%の高い信頼性から、ウェブやモバイル向けのアプリケーション構築に利用されているとのこと。
このほか「Google Compute Engine(GCE)」のインスタンスでデータベースを利用するユーザー向けの機能強化も行っている。GCE上で「Microsoft SQL Server」のイメージが利用可能になったほか、SSDを使用した「Persistent Disk」のIOPSが1万5000から2万5000に引き上げられた。また、データベースのバックアップ時に暗号化キーを持ち込む「Customer-Supplied Encryption Keys(CSEK)」オプションが追加された。さらに、「Google Cloud Storage Nearline」のスループットにおいて、オブジェクトへのアクセスが「Google Cloud Storage」の「Standard Storage」に近い水準まで改善されたとのことだ。