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Mozilla、Firefoxのレンダリングエンジンを2017年中にGeckoから置き換える「Project Quantum」を発表
2016年10月31日 13:33
Mozillaは27日、ウェブブラウザー「Firefox」の新レンダリングエンジンを開発するプロジェクト「Project Quantum」を発表した。
Project Quantumは、Geckoに代わる次世代のレンダリングエンジンと位置付けられるもの。Mozillaが主催し、独立したコミュニティにより開発が進められているレンダリングエンジン「Servo」を、WindowsやMac OS、Linux、Android向けののFirefoxへ、2017年中から段階的に採用していくという。
Servoは、Mozillaが開発に参画するプログラミング言語「Rust」により、独自のCSS3とHTML5パーサが実装されている。Rustは並列性に特徴があり、Firefox 48では、Rustで書き直されたメディアパーサが既に組み込まれていた。
Project Quantumでは、マルチコアCPUを活用する並列処理とGPUへの対応により、レンダリングを大幅に高速化するとともに、滑らかなスクロールを提供する。アニメーションやインタラクティブなアプリでは、フレームレートが保持されるとしている。
公式ブログでは、Project Quantumについて、CSSスタイルの適用方法、DOMの実行、グラフィックスの描画といったレンダリングエンジンの基本的な要素の多くを見直すとしている。
Project Quantumの名称は、非連続な飛躍(Quantum leap)としての性能向上を実現することに由来している。