ニュース

「着るセメダイン」から進化、IoTデバイスの回路形成にも適した導電性接着剤、「ウェアラブルEXPO」で展示

HEATER PARKER

 セメダイン株式会社は、1月18~20日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「第3回ウェアラブルEXPO」において、導電性接着剤「セメダインSX-ECAシリーズ」を用いたヒーター内蔵のパーカーを展示するほか、電気回路の形成方法、接着剤での部品実装方法などを紹介する。

 SX-ECAはさまざまな材料への高い接着性と柔軟性を持つ導電性の接着剤で、低温で導電性を発現。IoTデバイスへの回路形成、部品実装へ適した製品だとしている。セメダインによると、室温~120℃程度の環境温度下でも十分な導電性が発現し、硬化後も柔軟性に優れ、各種素材の変形に追従するという。また、液状のため、ディスペンス、印刷などで簡単に回路形成、部品接続を可能としているそうだ。

回路伸長時のLED点灯状況

 会場では、TPU(熱可塑性ポリウレタン)シートにあらかじめヒーター回路を形成し、布に融着して製作したヒーター内蔵のパーカー「HEATER PARKER」や、樹脂シートに回路形成し、立体成型させたサンプルなどを展示する。

 SX-ECAは低温硬化形のため、熱に弱いTPUに対して直接回路形成も容易なうえ、TPUの特徴である熱融着により簡単にテキスタイルへの回路装着が可能になったという。2016年に発表した、LEDチップを施した衣服「着るセメダイン」から実装面で実用的に進化し、テキスタイル以外にも適用できるようになったとしている。

テキスタイル上のヒーター回路
立体成型した回路サンプル