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「Windows 10 S」から「Windows 10 Pro」へ無償で切り替え可能に、障がい者向け支援技術の利用者向け

 Microsoftは18日、障がい者向けの支援技術を利用するユーザー向けに、「Windows 10 S」から「Windows 10 Pro」への切り替えを無償で行えるようにすることを公式ブログで明らかにした。

 Windows 10 Sは、主に教育用途向けとして位置付けられており、「Windowsストア」で提供されるアプリのみ実行可能で、従来からのWin32アプリは実行ができない。

 MicrosoftではWindows 10における障がい者向け支援機能の改善を進めているが、「障がいを持つ人々のニーズを満たし、Windowsにおける選択肢を提供することにコミットしている」として、これまで使っていた障がい者向け支援機能を提供するアプリを利用可能にするため、Windows 10 SからWindows 10 Proへの無償切り替えを提供するとのこと。

 Windows 10 Sは、Microsoftが提供を予定している「Surface Laptop」など、一般ユーザー向けに発売されるPCにも搭載される。

 Windows 10 Anniversary Update(1607)では、アクセシビリティを重視した障がい者向けの支援技術について、大幅な機能強化が行われた。続くWindows 10 Creators Updateでも、Windowsのインストール時にもCortanaによる音声でのインストールが行えるほか、ナレーターにおける点字ディスプレイ、Microsoft Edgeでの電子書籍サポートにおける音声読み上げ機能といった支援技術が新たにされている。

 また、2017年9月の提供が予定されている次期大型アップデート「Fall Creators Update」では、ナレーターや拡大鏡の機能が改善されるほか、色覚異常のユーザー向け機能であるカラーフィルター機能や、Microsoft Edgeの音声読み上げ機能のウェブページ向け機能強化なども予定されている。

 Microsoftでは2016年7月29日まで、Windows 8.1/7ユーザー向けにWindows 10へのアップグレードを無償提供していたが、障がい者向けの支援技術を利用するWindows 8.1/7ユーザー向けには、その期限を過ぎた後も現在まで、英語版ウェブサイトでWindows 10アップグレードを無償提供している。