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LINEユーザーはアカウントを乗っ取られやすい傾向? LINEのセキュリティ対策もあまり認知されておらず

 LINE株式会社は、同社が制定した6月9日の「サイバー防災の日」に向けて、15~69歳のLINEユーザー1940人を対象にセキュリティリテラシー実態把握調査を実施した。調査期間は5月10~11日。同調査では、SNSサービスの中でもLINEが乗っ取られやすい傾向にあることや、LINEアプリが備えているセキュリティ機能・対策の認知度も低い実態が明らかになった。

 LINEでは同記念日を、「インターネット上での防災意識を持つ必要性を喚起する日」として、サイバーセキュリティ啓発施策を展開する。6月9日という日付は、セキュリティの鍵(ロック)を掛けるという意味を込めたもの。

 調査の結果、自分や周りにSNSやインターネットアカウントの乗っ取り被害経験者がいると答えたのは全体の約4割(恋人や知人が30%、自分のアカウントが7%、家族が3%)に上った。

 乗っ取られたアカウントの中でも「LINE」が52%と最も多く、以下、「Twitter」が35%、「Facebook/メッセンジャー」が23%となっている。なお、10~20代ではTwitter、50代以上の男性ではFacebookが高い傾向だ。

 インターネットや端末のセキュリティへの意識については、全体の約3割が「あまり意識していない」「まったく意識していない」と回答。中でも20~30代の主婦は約5割と高い結果になっている。

 ネットサービスを利用する上で普段から心掛けていることは、「怪しいメールやLINEトークが届いたら、開いたり、届いたURLをクリックしない」が74%、「『1234』『9999』など、覚えやすい数字をパスワードに使わない」が70%、「自分の誕生日や住所の番地など、身近な数字をパスワードに使わない」が54%、「PCのスクリーンロック、スマホのパスコードロックをオンにする」が41%、「スマホのアプリの中にクレジットカード番号やパスワードをメモしない」が41%、「ウイルス対策ソフトのパターンファイルは自動的に最新に更新し、定期検査をしている」が28%、「異なるパスワードで同じパスワードを使い回さない」が19%。

 なお、LINEが備えるセキュリティ機能・対策ついては、68%が「ひとつも知らない」と回答している。

 LINEアカウントの乗っ取りは、パスワードなどの登録情報や、SMS認証番号が他者に知られることで起こるという。普段連絡を取り合うユーザーのアカウントが乗っ取られる可能性もあるため、友達・家族や知り合いでもSNSの登録情報を他人に伝えないよう注意を促している。

 LINEではこの調査結果を受けて、技術面の改善とともに、ネットリテラシーを向上させるための活動を今後も行うとコメントしている。

 6月9日には「LINEサイバー防災訓練」を実施し、専用のキャンペーンサイトにてセキュリティリテラシーを啓発するためのコンテンツを展開する。LINEのアカウントがあれば誰でも利用できるとしている。詳細は後日発表する予定。