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マウスコンピューターがスマートホーム事業に参入、2万4800円でスターターキット発売
「ユーザーのフィードバックでさらに良いものへ」PCメーカーが手掛けるホームIoT
2017年8月22日 20:11
株式会社マウスコンピューターは、IoT機器「mouse スマートホーム」を8月24日に発売する。ゲートウェイとなる「ルームハブ」を介してデバイス間をWi-Fi、Bluetooth、赤外線で接続。Android/iOSのスマートフォンアプリからテレビやエアコンなどの電源のオン/オフや、デバイスとセンサーを連携して特定の条件下で作動させる「スマートシナリオ」機能などが利用できる。
ルームハブのほか、スマートLEDライト、スマートプラグ、モーションセンサー、ドアセンサーをラインアップ。5製品をセットにした「スターターキット」(税別2万4800円)を、同社直販サイトや家電量販店で販売する。単品販売も行う予定だが、まずはスターターキットのユーザーのフィードバックを受け、製品を改良した上で単体のソリューションとして展開するとしている。
マウスコンピューター製品企画部部長の平井健裕氏は、mouse スマートホームが既存のテレビやエアコンなど、スマートホーム向けではなかったものをルームハブを介して対応させ、スマートシナリオに落とし込んで操作できることを特徴として挙げた。また、同キットでスマートホームシステムを簡単に設置できるとして、「IoT機器の導入が初めての人に最適」だとした。
なお、スターターキット以外の製品も今後展開する予定。現時点で「PM2.5センサー」と空気洗浄機(12層構造フィルター内蔵式)をラインアップしている。
PCメーカーが“生活を便利にするIoTサービス”に挑戦
同日行われた発表会では、マウスコンピューター代表取締役社長の小松永門氏が、同社がスマートホーム事業に参入した経緯などについて説明。小松氏によると、同社はこれまでPCを身近な存在にすることを目的としてPC製品を展開してきたが、ユーザーのニーズが変わり、事業を拡大していく上でも新しい顧客を獲得する必要が出てきたという。そこで、生活を便利にするIoTサービスに目を付けたそうだ。mouse スマートホームとしてIoT機器を日本で展開するにあたり、台湾Quantam Computerの子会社であるEQL Technologyと協業。EQL Technologyが手掛けるIoT機器「Ripple」の法規対応やソフトのローカライズなどをマウスコンピューターが行うことでサービスを提供していく。
なお、EQL Technologyのロードマップによれば、今後はスマートロックやIPカメラなどのデバイスの発売のほか、API公開による他社製品・サービスとの連携、例えばPhilips製のスマート照明「Philips Hue」や「LINE Bot」などとの連携も視野に入れているという。特定の企業・組織に縛られず、スマートホームサービスを広く提供することを目標として掲げる。
発表会では、音声アシスタント機能を持つ「Google Home」「Cortana」「Amazon Alexa」とmouse スマートホームを組み合わせたデモ動画を公開。技術的にはmouse スマートホームが3つの音声入力機器からでも操作できることを示した。外出先や自宅など場所によって異なる機器を使う可能性があるため、将来的なスマートホームのサービスが特定のデバイスに縛られないことを理想として掲げていた。