東京都、携帯などの悩み・トラブルの相談窓口を開設


 東京都は、青少年の携帯電話やインターネットに関する悩み・トラブルに関して、青少年や保護者が気軽に相談できる窓口「東京こどもネット・ケータイヘルプデスク」を開設した。パソコン向けWebサイトから相談内容を投稿できるほか、電話窓口も設けられている。

 「東京こどもネット・ケータイヘルプデスク」は、財団法人インターネット協会が受託・運営するほか、相談事例のデータベース化や分析、フィルタリング技術への情報提供といった、関係各局と連携した取り組みも行う。

 10日には開設式が行われ、関係者が出席して挨拶が行われれた。また、“一日相談員”としてタレントの上原美優が駆けつけ、相談デスクで開設をアピールしたほか、自身の携帯に関するトラブルの体験談なども語った。

 開設式では、東京都青少年・治安対策本部長の久我英一氏があいさつを述べ、「昨年、都内では130名の子供が児童買春などで被害にあった。出会い系サイト以外での被害も含まれており、130名は氷山の一角。いろいろな犯罪やトラブルに巻き込まれても、誰にも相談できず悩みを抱えている子供が増えている」と現在の状況を示し、「東京こどもネット・ケータイヘルプデスクは子供たちを守る相談窓口。関係各局との連携なども全国にさきがけた取り組みとなる」と社会状況に合わせた取り組みであることを説明した。

東京都 青少年・治安対策本部長の久我英一氏インターネット協会副理事長の国分明男氏

 インターネット協会副理事長の国分明男氏は、同協会がこれまでに取り組んできた内容を紹介し、「ヘルプデスクの機能が、子供や保護者からみて無くてはならない物になるよう、頑張りたい。東京都としての先駆的な取り組みが、ほかの都道府県にも広がるよう期待したい」と意気込みを述べた。また、石川県で小中学生に携帯を持たせないという努力義務が条例化されたことについて、「パソコン・携帯電話は文明の利器。プラスの使い方、光の部分に注目するまでにもっていきたい。子供が日本の将来を担う。子供たちがこうしたハイテク機器の経験を基に世界中で活躍する時代がくる」と語り、携帯電話との正しいつきあい方を模索するべきだとした。

“一日相談員”上原美優が登場

 “一日相談員”として開設式に出席したタレントの上原美優は、携帯電話や自身のブログに関しての悩みやトラブルを披露した。携帯電話は中学3年生の時に懸賞で当たって初めて手にしたという上原美優。現在は携帯電話からブログを更新したり、「末っ子だからすごく寂しがりやなんです」と種子島の家族との連絡に使ったり、オンエアをワンセグでチェックするといった使い方を明かした。

上原美優スパムメールに困惑した経験なども語った

 トラブルについては、学生時代に先輩とのメールのやり取りの最中、偶然にも初めてスパムメールを受け取ってしまったとのことで、「当時は、自分のアドレスがどう使われているのか不安で、親にも相談できず1人で悩んでいた。携帯の電源を入れるのも怖くなってしまった」と困惑した経験を語り、「むやみにサイトにアクセスしない、簡単にアドレスを教えない、アドレスをこまめに変えたりといったことをしています」と自身の対策方法についても披露した。

実際の業務を行うヘルプデスクで仕事の様子を体験ほかの回線には実際に相談の電話がかかってくるなど、正に運用が開始されている雰囲気だった

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(太田 亮三)

2009/7/10 19:15