アリコジャパンのカード情報流出は1万8184人分、委託先から流出


 アリコジャパンは11日、カード情報を含む顧客情報が流出した問題について、流出内容や件数、流出経路などの調査結果を公表した。流出したカード情報は1万8184人分で、流出したファイルに氏名や住所など個人を特定できるデータは含まれていなかったという。また、流出経路については、外部の業務委託先社員が持ち出したものと見られるとしている。

 アリコジャパンでは7月23日、同社の保険商品をクレジットカード決済で契約している顧客の情報が流出した可能性があると発表。7月上旬にクレジットカード会社から不正使用に関する複数の照会を受け、内部調査を行った結果、最大約13万件の顧客情報が流出した可能性があるとしていた。なお、クレジットカード会社からの照会はこれまでに4292件に上っているという。

 アリコジャパンでは、警察および監督当局と相談しつつ、複数の外部専門家のアドバイスを得て、常時100人以上の体制で全容解明に向け、流出したデータおよび流出経路の特定に向けて調査を行ってきたが、流出したファイルが特定できたとして、その内容を公表した。

 発表によれば、流出したファイルに含まれていたのは、合計1万8184人分の情報だったことが判明。また、流出したファイルに含まれていた情報は、保険契約の証券番号、クレジットカード番号、有効期限、その他(社内の業務用に利用している記号情報)で、顧客個人の特定につながる氏名、住所、電話番号、契約内容、健康情報などは含まれていなかったという。

 流出経路については、2つのファイルが不正に抽出・持ち出されたことが判明。外部の業務委託先から不自然な複数回のアクセス履歴があり、外部業務委託先の社員数名に絞り込みを行ったという。

 アリコジャパンでは、情報流出が含まれていなかった顧客を含む約13万件の顧客について、9月下旬よりお詫びと調査結果を送付すると説明。特に、流出の対象となった1万8184人については、早急に送付するとしている。また、カードの不正使用についてはカード会社との協力により、顧客に経済的負担が生じないように対応するとしており、カードの利用明細に覚えのない請求が含まれていた場合にはカード会社まで連絡してほしいとしている。


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(三柳 英樹)

2009/9/14 13:50