電子書籍は約7割が認知も利用意向は半数以下、普及には「3~5年」
楽天リサーチと楽天のオンライン書店「楽天ブックス」は14日、共同で実施した読書・図書に関するインターネット調査の結果を公表した。調査は、楽天リサーチ登録モニターの中から、全国の15~69歳の男女計1200人を対象として実施。調査期間は8月31日~9月1日。
調査によると、1カ月の書籍購読数は、「ほとんど読まない」が最多の42.3%で、以下は「1冊」が24.1%、「2冊」が12.9%など。1カ月の雑誌購読数も、「ほとんど読まない」が最多の40.2%で、「1冊」が21.5%、「2冊」が18.8%という結果となった。年代・性別では、書籍を「ほとんど読まない」と回答した割合は40代男性(53.0%)が最も高く、逆に40代女性(30.0%)が最も低い。
1カ月の書籍や雑誌の購入にかける費用も、「購入しない」が書籍43.2%、雑誌44.5%で最多。購入に費用をかけている層では、書籍は「1000円以上2000円未満」(17.3%)、雑誌は「500円以上1000円未満」(22.8%)が最も多い。2~3年前と比べた書籍・雑誌に費やす費用の変化については、「変わらない」という回答が最も多い(書籍47.3%、雑誌47.8%)が、「かなり減った」という回答の割合も高い(書籍25.9%、雑誌26.1%)。
出版社が再販指定を解いた、いわゆる「バーゲン本(自由価格本)」については、「知らないが購入してみたい」が45.9%と半数近くを占めた。書店への来店頻度は、「月5回以上」が25.8%で最も多く、「行かない、利用しない」は13.8%。
電子書籍については、「やや知っている」が50.0%、「よく知っている」が19.2%。特に10代では「よく知っている」の割合が32.5%と高い。
電子書籍の利用意向は、「利用したこともあるし、今後も利用したい」が13.2%、「利用したことは無いが、今後利用したい」が33.2%、「利用したことはあるが、今後利用したくない」が10.3%、「利用したことは無いし、今後も利用したくない」が43.3%。利用経験者では「今後も利用したい」という割合の方が高いが、利用未経験者では「今後も利用したくない」という割合の方が高い。
電子書籍を利用したい理由(複数回答)としては、「何冊も書籍を持ち運ぶ必要がなく、手軽になるから」(55.2%)、「すぐに欲しい書籍を購入し、手軽にダウンロードできるから」(50.4%)を挙げたユーザーが多い。。一方、利用したくない理由としては、「電子画面で文字を読むのが疲れるから」(60.1%)、「紙で読む習慣がついているから」(45.8%)、「読んだ気がしないから」(31.2%)などを挙げたユーザーが多い。
電子書籍を読む際に使いたい端末(複数回答)は、「パソコン」が75.0%、「携帯電話」が43.0%、「電子ブック」が17.8%、「ネットブック」が11.9%。
日本での電子書籍の普及については、「今後3~5年の間に普及すると思う」が30.2%、「普及には5年以上かかると思う」が27.9%、「今後1~2年の間に普及すると思う」が19.7%、「日本では普及しないと思う」が22.3%となった。
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(三柳 英樹)
2009/9/14 17:53
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