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三井住友カードやマネックス証券など金融機関をかたるフィッシングが急増
ネット詐欺総研10月度レポート
2025年12月16日 19:00
BBSS株式会社が運営する「ネット詐欺総研」は12月15日、2025年10月度のネット詐欺リポートを公開した。10月は三井住友カードやマネックス証券などの金融機関をかたるフィッシングが増加した。
三井住友カードやマネックス証券のフィッシングが増加
三井住友カードとマネックス証券を装うフィッシングサイトが急増し、三井住友カードは前月比約3倍、マネックス証券は約6倍に増加したとしている。三井住友カードのフィッシングはメールなどでばらまかれており、カード会員向けサービス「Vpass」のログイン情報を詐取する手口が確認されている。
国税庁、全国信用金庫協会のフィッシングも
国税庁や全国信用金庫協会のフィッシングサイトも増加傾向にある。国税庁は税金未納しているとして認証情報を盗む手口で前月比7倍に増加し、全国信用金庫協会はポイント加算を装い認証情報を盗む手口で急増した。また、2023年に終了しているマイナポイント付与を名目に総務省をかたるフィッシングサイトも確認されているが、すでに終了した施策のフィッシングサイトをばらまいている意図は不明だとしている。
フィッシングサイトブランドランキングでも三井住友カードがトップに
10月度のブランド別ランキングでは、三井住友カードが1位で29.9%、マネックス証券が2位で16.9%と、2ブランドで5割近くを占めた。また、4位のSAISON CARDおよび5位のJCBのフィッシングサイトは前月比2倍近くに増加しているという。
ネット詐欺総研を監修する早稲田大学の森達哉教授は、証券系ではこれまで確認されてきたSBI証券や大和証券のほか、10月度はマネックス証券がターゲットになっており、攻撃者によるブランドの「横滑り」戦略(一定期間ごとにブランドを変えて集中的にフィッシングを展開する手口)が継続しているとコメントしている。さらに、証券だけでなく銀行や信金などの金融機関全般に攻撃対象が広がっているとした。




