上期の米国ネット広告売り上げ、ピークだった2008年から5.3%減


 2009年上期の米国におけるインターネット広告売り上げが、前年同期に比べて5.3%減少したとの最新調査結果を、米Interactive Advertising Bureau(IAB)と米PricewaterhouseCoopers(PwC)が発表した。ただしIABでは、景気後退の影響は少ないとしている。

 インターネット広告は、2002年から6年かけて大幅な増加傾向を示し続け、2008年にはピークを記録していた。しかし今回発表された2009年上期の調査結果では、インターネット広告売り上げは全体で109億ドルとなり、前年同期に比べて5.3%の減少となった。

 IABの社長兼CEOであるRandall Rothenberg氏は「我々は、ここ10年で最も苦しい経済の落ち込みの中にいる。インタラクティブ広告は、最も影響を受けなかった広告セクターの1つだ」とコメントし、この結果をどちらかというと好意的に受け止めている。

 インターネット広告の内訳をみると、三行広告売り上げが16億1100万ドルから11億1600万ドルへと大幅に落ち込んでいるのが目立つ。逆に、検索関連広告は50億6400万ドルから51億4800万ドルへと、わずかながら増加傾向を示した。ディスプレイ関連広告は、ほぼ横ばい状態となっている。

 この結果、インターネット広告における各種広告の占める割合を見ると、検索関連広告が前回の44%から47%と3ポイント伸ばし、半分近くを占めるまでになった。ディスプレイ関連広告は34%とほぼ変わらず、インターネット広告の約3分の1を占めている。逆に三行広告が占める割合は、前回の14%から10%へと大幅に減少した。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/10/6 11:40