翻訳支援ツール「Google Translator Toolkit」に285言語追加


 米Googleは15日、翻訳支援ツール「Google Translator Toolkit」に、新たに285言語を追加したと発表した。

 これにより、Google Translator Toolkitがサポートする言語は345言語となり、言語間の翻訳組み合わせは1万664通りに上る。さらに、Google Translator Toolkitのユーザーインターフェイスが35言語で利用できるようになった。

 Googleでは、これほど多くの言語を追加した理由として、少数言語と、それに伴う知識文化の保全を挙げている。

 Googleでは、この研究のためにUniversity of Waikatoの言語活動家で、コンピュータサイエンスの上級講師であるTe Taka Keegan氏と協力した。同氏の研究によると、Google Translator Toolkitを利用して翻訳メモリや翻訳語句を共有することによって、書き言葉を統一し、翻訳の速度を速められるため、その言語による文書の質を向上させ、ひいては言語そのものの保存に繋がるという。

 さらに、このツールを使用することによって、機械翻訳システム「Google Translate」のアルゴリズム品質を高め、機械翻訳と人間の翻訳者によるスピーディーな翻訳を実現できる。

 このようにして、少数言語をインターネットで使用できるようにすることにより、子供たちに対して少数言語を使用するよう励ますことができ、将来的な言語の保存に繋げることができると説明している。


関連情報


(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/10/16 11:00