NokiaがAppleを提訴、iPhoneによる特許侵害で


AppleのiPhone 3GS

 フィンランドのNokiaは22日、米Appleに対して、米国デラウェア連邦地裁に特許侵害訴訟を起こしたと発表した。Nokiaは、Apple社のiPhoneが、NokiaのGSM、UMTS、無線LAN標準規格に関連した特許を侵害していると主張している。

 Nokiaによると、訴訟で提起した特許10個は、いずれもGSM、UMTS(3G W-CDMA)、無線LAN標準規格のいずれかと互換性を持つデバイス作成に必要な技術であり、これらの特許は、無線データ通信、音声符号化、セキュリティー、暗号を扱っているとしている。そして、2007年に初代のiPhoneが発表されて以来、すべてのモデルが特許侵害を行っていると主張している。

 Appleを提訴した理由について、Nokiaの法知的財産権担当バイスプレジデントであるIlkka Rahnasto氏は、「携帯電話業界の基本原則は、標準規格を確立するためのテクノロジー開発に貢献した企業は知的財産を創造しており、これに対して他社は支払いをもって補償しなければならないとされている。Appleもまた、この原則に従うことが期待されている。Nokiaの知的財産権に対する妥当な料金について合意を拒むことによって、AppleはNokiaのイノベーションにただ乗りしようとしている」と、Apple社を厳しく批判している。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2009/10/23 11:34