米FCC、ネット中立性規則の草案を公開


 米連邦通信委員会(FCC)は22日、インターネットの中立性に関する規則の制定に向け、草案(ドラフト)を公開し一般からの意見募集を行うことを発表した。

 ドラフトでは、ブロードバンドインターネット接続を提供するプロバイダーに対して、1)ユーザーが選択した合法的コンテンツの送受信を妨げないこと、2)ユーザーの合法的なアプリケーションやサービスの使用を妨げないこと、3)ネットワークに害を及ぼさない合法的なデバイスの接続・使用を禁止しないこと、4)ユーザーがアプリケーションプロバイダーやコンテンツプロバイダーを選択する権利を奪わないこと、5)合法的なコンテンツ、アプリケーション、サービスについて差別的な取り扱いをしないこと、6)正当な理由が必要があればサービスの規制は可能だが、その場合にはネットワーク管理に関する情報を開示すると――の6点を原則として定めている。

 また、ドラフトでは、スパムなどのユーザーが望んでいないトラフィックや、児童ポルノなどの非合法コンテンツ、著作権を侵害するコンテンツなどについては、プロバイダーが規制できることを明らかにする。

 これらの原則は、モバイルを含むすべてのブロードバンド接続サービスに対して適用するとしているが、サービスによって通信技術や市場構造、ユーザーの利用状況などは異なるため、適用時期や範囲については検討するとしている。

 ドラフトは、2010年1月14日まで一般からの意見を募集し、3月5日にFCCからの回答を発表する予定としている。


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(三柳 英樹)

2009/10/23 15:58