EU、国境を越えた電子政府業務をサポート、改善プログラム開始


 欧州連合(EU)は23日から、電子政府のサポートを改善する新たな「ISA」プログラムを開始した。このプログラムは欧州行政のための相互運用解決法というもので、欧州各国の行政機関の間のコミュニケーション改善をサポートするものとなる。1999年から前身のプログラムが運用されてきたが、今回のものは2015年まで運用され、1億6400万ユーロが投じられる。

 EUでは、各分野で欧州の単一化へ向けての活動がなされているが、行政分野でも進められており、市民および企業が国境を越えた行政サービスをスムーズに電子的に受けられるようにするため、今回のプログラムはさらなる改善を目指すという。今回は電子的な国境を取り払い、欧州単一市場の実現に向けて多くの取り組みがなされるという。

 特に新ISAでは、国境を越えた活動や、分野をまたぐ取り引きについて行政サービスの障壁を取り除き、電子的に行政サービスが受けられるよう共通のソリューションを作成していくという。共通プラットフォームの創設などを企図しているとみられる。

 共通化が計画されているものとしては、相互運用のためのフレームワーク、再利用可能な汎用ツールなどの開発、共通行政サービスの提供などが課題として掲げられている。EUの法令の適用、実施なども共通化の目的として考慮されている模様だ。ISAプログラムは、欧州委員会が管理・運営し、EU加盟各国の代表と密に連絡を取って進めていく。また、分野ごとにサブグループを置き、種々の活動の実現および各国との調整を図るという。


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(Gana Hiyoshi)

2009/10/26 15:29