「ホームページ・ビルダー14」12月発売、SEO対策支援機能を搭載


「ホームページ・ビルダー14」通常版のパッケージ

 ジャストシステムは、日本IBMが開発したWebサイト作成ソフト「ホームページ・ビルダー14」を12月4日に発売する。パッケージ製品の価格は通常版が1万3143円(税抜、以下同)、ライセンス製品の利用料金は通常版が1万2000円、アカデミック版が6000円など。対応OSはWindows 7/Vista/XP/2000。

 ホームページ・ビルダー14では、Webサイトへの集客効果を高めるSEO(Search Engine Optimization)対策支援機能「SEOナビ」を搭載したことが特徴。Webページのキーワード設定や検索エンジンへのサイトマップ登録、検索ロボットへの指示機能を備える。検索ロボットへの指示では、画像フォルダは検索させないなどの設定を行える。

 SEO対策に必要な設定ができているかどうかを確認するチェックツールも備える。チェックツールのボタンをクリックすると、SEOに有効な設定がページ内に記述されていない場合、修正項目をリストアップする。ユーザーは、これらの修正項目を選択することで、専用ダイアログで修正できる。

メイン画面にSEO対策機能を表示させたところSEOのチェックツールで不十分と判断された項目の一覧画面

SEOの設定画面サイトマップの設定画面

 Webページのデザインテンプレートでは、「企業」「旅館・民宿」「飲食店」など業種に応じた「プレミアムテンプレート」を搭載。CSS(Cascading Style Sheets)の編集機能では、関係するすべてのCSSを表示する「スタイルエクスプレスビュー」を追加したほか、「弱点だった」(日本IBM)というCSSの再現性も大きく向上したとしている。

 新機能としてはこのほか、作成したPCページおよび携帯ページにショッピングカートを貼り付けるだけで、有償でネットショップを開店できる機能を搭載。ネットショップは、株式会社ハンズが提供する「e-shops カート」と連携し、月額2400円で運営することが可能だ。

 機能強化点では、メモリ消費量を削減して従来製品比で1.78倍の高速起動が可能になったほか、新たにInternet Explorer 8やGoogle Chrome、Safari 4、Opera 10のブラウザに対応した。また、パッケージ製品には、GoogleとYahoo! JAPANで検索した結果に表示される検索連動型広告を各社5000円分、合計1万円分利用できるクーポンを同梱する。

プレミアムテンプレートのイメージCSSの編集画面
ジャストシステムコンシューマ事業部企画部の佐藤洋之氏

 家電量販店の実売調査を手がけるBCNによれば、Webサイト作成ソフトの売り上げで「ホームページ・ビルダー」は1999年から10年連続でトップシェア。2008年12月から2009年9月までの市場シェアは79%を占めるという。また、実売数も前年比120%。パッケージソフト全体では前年比81%と減少傾向にある中で、好調に推移している。

 ジャストシステムコンシューマ事業部企画部の佐藤洋之氏は、「ホームページ・ビルダーはビジネスでの利用目的が増えているのが特徴」と語る。2004年には個人ユーザーが72%、ビジネスユーザーが28%だったが、2009年は個人ユーザーが48%、ビジネスユーザーが52%と逆転。「ビジネス利用が5年で倍増している」という。

 「ビジネス利用者が増えているのは、ホームページ・ビルダーでより大きな販売成果を獲得したいという気持ちの表れ。利用者が求めていることは、自分たちのサイトにできるだけ多くの人が訪問してほしいということ。こうしたニーズに応えるために、新製品ではSEO対策支援を搭載した。」

 ジャストシステムはビジネス利用者向けに「ホームページ・ビルダー14 ビジネスバリューパック」を2万4500円で販売する。同製品には、ガイドブック「できるホームページ・ビルダー14[特別版]」、Flash作成ソフト「かんたんWebアニメーション2」、Webデザインテンプレート「@rt web select pack」、DDN Web素材集、「@rt web for HPB 会社・店舗編」、書籍「非常識なSEOの常識」を同梱する。

 ジャストシステムは今後、書籍「非常識なSEOの常識」を提供するアウンコンサルティングと連携し、ホームページ・ビルダー利用者向けのSEM(Search Engine Marketing)セミナーを実施するという。

「ホームページ・ビルダー」の販売状況「ホームページ・ビルダー」のユーザー比率の推移

関連情報

(増田 覚)

2009/10/28 17:31