「無料試用から有料契約に自動移行」宅配DVDレンタルの苦情増加


 オンラインDVDレンタルサービスに関する消費者からの苦情が増えているとして、国民生活センターは20日、注意喚起した。特定期間に限り「無料」や「お試し」と強調しながらも、有料期間に自動移行することへの苦情が多数を占めているという。

 オンラインDVDレンタルサービスは、借りたいDVDやCDをインターネットで注文すると、商品が自宅に配送され、返却は郵送などの方法で行うというもの。

 国民生活センターには、「勝手に有料契約に自動更新された」「有料契約の前に連絡がない」「お試し期間に注文した商品が届かない。やめたいが解約してくれない」「延滞金が無料と書いてあったのに請求が来た」などの苦情が寄せられているという。

 全国の消費生活センターに寄せられたオンラインDVDレンタルサービスに関する相談件数のうち、「無料」「お試し」契約に関するものは過去5年間で141件。2009年だけでも71件が寄せられるなど増加傾向にある。

 消費者へのアドバイスとして国民生活センターは、「何が無料やお試しなのか契約内容を確認すること」「クレジットカードの登録はカード決済に使われることがあるので慎重に」「想像していたサービスでなく解約したい場合は、早く返却すること」と呼びかけている。

 また、「無料」「お試し」をうたう事業者のサイトには消費者の誤解を招くと思われる表示が見受けられたとして、業界団体である日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合に対して、「無料期間が過ぎると課金されることが伝わるよう表示を改めること」や「発送や返却にかかる日数を示すこと」などと要望した。


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(増田 覚)

2010/1/21 14:31