BitTorrent利用の授業配信実験、慶應義塾大学が実施


「μTorrent for USB」

 BitTorrent株式会社は25日、同社のコンテンツ配信技術「BitTorrent」を利用して、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)が授業映像のファイル配信実験を開始したと発表した。

 SFCでは、グローバルキャンパスプロジェクトの一環として、同キャンパスでの授業映像をインターネット(HTTPおよびFTP)で配信している。今回のファイル配信実験では、BitTorrentのクライアント「μTorrent」をインストールしたUSBメモリー「μTorrent for USB」を受講生徒全員に配布。生徒は、キャンパスや自宅のPCを使って授業映像のファイルをP2Pでダウンロードして、好きな場所で授業映像の再生が可能になる。なお、授業映像は従来方式と同様にReal Playerを使って再生する。

 「μTorrent for USB」の対応OSはWindows 7/Vista/XPで、容量は8GBと16GBの2種類。クライアント機能に加え、ダウンロードしたファイルもUSBメモリー内に保存される。ファイルは配信情報データ「トレントファイル」をもとに交換されるため、意図しないファイルをネットワーク上に流出することはできないという。また、ダウンロードを一時停止したファイルを他のPCでダウンロード再開できる機能もあるほか、各種DRMとの組み合わせも可能だとした。

 SFCでは、今回のファイル配信実験を通じて、4月以降に「μTorrent for USB」を本格導入するかを検討する考え。また、BitTorrentでは、北米向けに1月末より、日本国内向けに春ごろをめどに「μTorrent for USB」を一般販売する。米国での販売予定価格は8GBモデルが39.95ドル、16GBモデルが79.95ドル。なお、本製品は日本法人が開発を担当したという。


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(村松 健至)

2010/1/25 17:51