ヤフー第3四半期決算は増収増益、「GyaO!」事業は単月黒字化


 ヤフーは27日、2009年度第3四半期(10月~12月)の決算を発表した。第3四半期の売上高は709億円(前年同期比5.9%増)、営業利益は364憶円(同9.9%増)、経常利益は364憶円(同10.9%増)、純利益は208憶円(同9.0%増)の増収増益となり、伸び率も第2四半期に比べて拡大した。

 売上高の内訳は、広告事業が353憶円(前年同期比1.2%増)、法人向けのビジネスサービス事業が165憶円(同20.2%増)、個人向けのパーソナルサービス事業が193憶円(同5.3%増)。

 広告事業では、バナー広告などのディスプレイ広告事業は第2四半期からは売上が減少したものの、前年同期からは1割以上増加。金融や交通、レジャーなどの業種からの出稿拡大が寄与したという。検索連動型広告などのリスティング広告事業は、興味関心連動型広告「インタレストマッチ」の売上が前年同期から倍増し、モバイル広告も大幅に増加した。

 ビジネスサービス事業では、「Yahoo!ショッピング」の取扱高が前年同期比で約2割増加し、過去最高を記録。「Yahoo!オークション」のストアロイヤリティ料率の改訂により、オークション関連収入が増加したほか、IDCフロンティアの子会社化によりデータセンター関連収入も増加した。

 パーソナルサービス事業では、2009年12月末のプレミアム会員ID数は過去最大の758万IDとなり、2008年12月に行った会員費の改訂により売上も増加。「Yahoo!オークション」のC2C取扱高は前年同期比で減少したが、対前期比では10%以上増加しており、ファッション、自動車・オートバイ、家電・AV・カメラなどのカテゴリーが好調だという。

 また、ヤフーでは2009年度は従来以上に剰余金が確保できる見通しとなったとして、1株当たりの配当金を引き上げると説明。従来の配当性向は連結純利益の約10%としていたが、これを約20%に引き上げる。これにより、2009年度の配当金予想は、1株あたり279~285円となる。

 2009年9月にリニューアルした「GyaO!」事業については、告知面積の大きなトップページ広告商品などが好調に推移。収益性向上のための取り組みも寄与し、2009年12月には単月黒字となったという。

 2009年度第4四半期の見通しとしては、リスティング広告の増加に加え、ディスプレイ広告の売上増加も期待できると予測。第4四半期の売上高は693億~727憶円、2009年度通期の売上高は2759億~2793憶円を見込んでいる。


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(三柳 英樹)

2010/1/27 19:08