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WHOISレコードの7割はだいたい正確、しかし明白な虚偽なども8%


 ドメイン名登録者の情報を公開しているWHOISサービスのレコードのうち、完全に正確だった23%を含め、登録者にたどり着くことができたという意味で7割がおおよそのところ「正確」との最新調査結果が公表された。

 これは、ドメイン名などを管理している非営利組織のICANNからの依頼により、シカゴ大学に設置されている社会科学調査機関のNational Opinion Research Center(NORC)が調査したものだ。35ページの英文報告書が公開されている。

 調査したのは「.com」「.org」「.net」「.info」「.biz」の5つのTLDで、代表サンプルとして1419ドメイン名のレコードを対象とした。

 調査では、登録されている情報の正確性について、1)登録者の住所に到達できるという意味で有効であったかどうか、2)登録者の氏名は、住所と何らかの形で関連付けられていたかどうか、3)連絡が取れた場合には、登録者氏名が本当にドメイン名の保持者であり、記載された情報が正確で、現時点でも有効であるかどうか――という3つの要件でチェックした。

 全く問題がなく完全に正確な登録内容のドメイン名は22.8%、氏名を住所と関係付けることはできなかったが、登録者を特定でき、当人のインタビューによってドメイン名を保持していることを確認できた場合など、細かな誤記があったものは合計23.8%だった。また、住所・氏名などをたどることができたものの、登録者とのインタビューが行えなかった場合が24.6%あった。これらを合計した71.2%においいて、おおよそ正確な情報が登録されていたといえる。

 これ以外に、住所・氏名は間違っていたものの登録者が確認できた場合や、住所はたどることができたが、登録者を確認できずインタビューもできなかった場合など、重大な誤記があったデータは合計20.9%だった。さらに、すべての情報が間違っており、一部明白に偽名が使われ、インタビューによる登録者の確認ができなかった場合が7.8%だった。

 このように不十分な記載は多数見かけられたものの、連絡が取れたサンプルでは、ドメイン名を登録した覚えがないと述べた人がいなかったことから、住所・氏名が盗まれて利用された場合はなかったといえる。しかし現在のシステムでは、どのような氏名・住所でも入力できることから、特に氏名や住所を偽る必要がなかった可能性もある。

 不正確な記載の理由には、どのような情報を入力してよいかに関して誤解があった場合も散見された。これにはプライバシーが漏えいすることに関する懸念、入力する情報内容の無理解や混乱、住所・氏名といった個人情報に関して確認手段が要求されていないことなど、システム上の問題もあるとしている。

 しかし調査を行ったNORCでは「こうした問題はインターネットコミュニティによって解決できるはずだ」と結論付けている。一方で、正確さを向上させることに伴ってドメイン名登録費用の増加につながる可能性もあり、ICANNと登録者との間の協力が必要になるとも指摘している。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/3/2 12:08