「Google Chrome 5」最新安定版公開、Mac/Linux版が初めて安定版に


 米Googleは25日、Webブラウザー「Google Chrome」のWindows/Mac/Linux用最新安定版を開した。Mac/LinuxはGoogle Chromeとして初の安定版となる。安定版のメジャーバージョン番号は「5」となっている。

 Windows版は7/Vista/XP、Mac版はMac OS X 10.5以上(Intelプラットフォームのみ)、Linux版はDebian/Ubuntu/Fedora/openSUSEに対応している。安定版には自動的にアップデートされるが、Webサイトから手動でダウンロードすることもできる。

 当初公開されたMac版は安定性が低いことが問題となっていた。Googleでは様々な問題を解決し、「安定版」と称するだけの安定性、パフォーマンス、ネイティブなユーザーインターフェイスを提供できる基準に達したと判断した。

 この最新安定版では、いくつかの新機能が用意されている。まずブックマークとブックマーク設定を、複数のコンピューター上のGoogle Chromeと同期できるようになった。同期できる設定には、テーマやホームページ設定、Webコンテンツ設定、優先言語の設定、ページズーム設定などが含まれる。

 また、シークレットモードで拡張機能を利用するよう、拡張機能マネジャーから設定できるようになった。これには拡張機能設定画面で「この拡張機能にシークレットモードでの実行を許可する」のチェックボックスをオンにする必要がある。

 そのほか、HTML5の機能も含まれるようになった。これには、Geolocation APIやApp Cache、web socket、ファイルのドラッグ&ドロップが含まれている。GoogleではこれらのHTML5機能を試すために、Gmailに添付ファイルをドラッグ&ドロップする機能、Google MapsのGeolocation機能、文章共有サイト「Scribd.com」を利用することを勧めている。

 なお、今回のバージョンでは、Adobe Flash Playerの統合は見送られた。Google ChromeとFlash Player10.1は、数週間にわたってベータテストを続けてきた。米Adobe Systemsでは、Googleが安定版を先に出荷したものの、Flash Player10.1ベータ版はしばらく正式版にならないため、今回の統合は見送ったとしている。しかし、Flash Player10.1が正式版になり次第、しばらくしてからGoogle Chromeと統合される予定だとしている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/5/26 12:12