NEC、設置場所を選ばないUQ WiMAX対応無線LANルータ
「Aterm WM3400RN」


「AtermWM3400RN」。7月下旬販売開始、店頭価格は2万円前後となる見込み

 NECとNECアクセステクニカは6月3日、回線工事不要でインターネット接続が可能なホームWiMAXルータ「AtermWM3400RN」を発表した。「AtermWM3400RN」はUQのモバイルWiMAX網に対応、無線LAN接続はIEEE802.11n/11b/11gをサポート。7月下旬に販売を開始する。店頭価格は2万円前後となる見込み。

 「AtermWM3400RN」は、宅内でWiMAXサービスをブロードバンド回線として使用することを想定したホームWiMAXルータで、新しいコンセプトの製品となる。

 従来の無線LANルータは、有線のLANのケーブル引き回しの難しさや手間を省略するものとして、光ファイバーやADSLによる固定回線に接続し、屋内に無線LANによる接続を提供する製品だったが、「AtermWM3400RN」はインターネット側(WAN側)の回線も無線化することで、さらに自由度の高い設置と利用が可能となっている。

 サイズは約67×94×35mm(幅×高さ×奥行)とコンパクトな筐体を採用し、据え置きだけでなく壁掛け利用も可能となっている。

 WiMAXサービスは、UQおよびUQのモバイルWiMAX網によるMVNOサービスに対応。速度は下りが最大40Mbps、上りが最大10Mbpsとなる。

 宅内側の無線LANでは、IEEE 802.11n/b/gをサポート。マルチSSIDにも対応しているため、パソコンなどは暗号強度の高いWPA2-PSKを設定したSSIDを利用し、WEPしかサポートしていない携帯ゲーム機などはWEPを設定した別のSSIDを利用するといった使い分けができる。

 セキュリティ設定を含む無線LAN接続設定は、ボタン操作だけで簡単に設定できる「らくらく無線スタート」に対応する。

 また、有線LANポートも装備し、有線LANで接続することもできる。無線LANをオンオフできるスライドスイッチを装備しており、有線LAN利用時で無線LANが不要な場合は、スイッチ操作で無線LANを停止できる。

 「AtermWM3400RN」の利用にはUQまたはUQ WiMAX網を利用したWiMAX回線の契約が必要となるが、製品購入後にオンライン上で回線契約が可能で、回線工事や回線を利用するためのモデムなどの装置を用意する必要はない。また、WiMAXの通信状態は本体のLEDランプで確認できる。

 「AtermWM3400RN」を設置するだけでインターネット接続と無線LANが利用可能となるため、発表したNECおよびNECアクセステクニカでは、一時的にネットワーク環境が必要な工事事務所や、新たに回線を引き回すことが難しい集合住宅や店舗などでの利用にも最適だとしている。

 アンテナは送信2×受信2を内蔵。不正アクセス防止機能、悪質サイトブロック機能、マルチSSID、MACアドレスフィルタリング、ネットワーク分離機能を搭載。VPNパススルーにも対応する。

 暗号化方式はWEP(64/128/152bit)、WPA-PSK(TKIP、AES)、WPA-PSK(TKIP、AES)をサポート。なお、IEEE 802.11nでは、暗号化はWPA-PSK(AES)およびWPA2-PSK(AES)のみの対応となる。


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(工藤 ひろえ)

2010/6/3 14:32