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Appleが「iPhone 4」発表、厚さ9.3mmで「網膜の限界を超える高密度液晶」


 米Appleは7日、iPhoneの新バージョンとなる「iPhone 4」を発表した。網膜の限界を超える高密度液晶ディスプレイを搭載するとともに、テレビ電話や40%長い電池持続時間を実現し、「世界最薄のスマートフォン」だとしている。

 6月24日に米国、日本、英国、フランス、ドイツで発売する。予約は6月15日からApple Online Storeで開始。予約した場合には、発売日当日にApple小売店で入手可能だ。

 米国での小売価格は16GBモデルが199ドル、32GBモデルが299ドル。7月末までに18カ国で、そして9月末に88カ国で発売される予定だ。


デザインを一新、厚さは9.3mm

 本体サイズは115.2×58.6×9.3mm(高さ×幅×厚さ)で、重さは137g。本体カラーは白と黒があり、側面の金属を覆う6色(白、黒、青、緑、オレンジ、ピンク)のバンドを着けることが可能だ。Appleでは、「iPhone 4」を「世界最薄スマートフォン」だとしている。

 大きな特徴として、Appleが「Retina Display」(網膜ディスプレイ)と呼ぶ3.5インチの960×640ピクセル、コントラスト比800:1のマルチタッチIPS液晶LEDバックライトディスプレイが挙げられる。これは、インチあたり326ピクセルの密度で、普通の距離で画面を見た場合、網膜がピクセルとして認識できる限界を超えているという。そのため、文字や画像、動画を、これまでにない品質で綺麗に見ることができる。例えば、ブラウザーでネット新聞をフルサイズで表示させた場合でも、文字がつぶれることなく表示可能だという。

 本体の前面と背面は、アルミノケイ酸塩製ガラスを採用。化学処理することにより、プラスチックより30倍の強度を実現。また、油をはじくコーティングを施し、指紋がつきにくい。さらに側面は、特殊加工により鉄の5倍の強度のステンレス製バンドで覆われる。これがアンテナの役割も果たすため、内部容積利用率を高める一方で、筐体の強度も高めた。

テレビ電話を利用可能に

 さらに、テレビ電話が利用できるようになったことも大きな特徴だ。そのために5メガピクセルのオートフォーカス/5倍デジタルズームカメラを内蔵。輝度センサーとLEDフラッシュも内蔵する。動画は最大720pのHD画質、30fpsで撮影可能。なお、フロントカメラの品質は、VGA品質の写真と動画が撮影可能としている。また、簡単な動画編集機能も内蔵されている。特に、テレビ電話機能「Facetime」により、セットアップなしにテレビ電話が利用でき、フロントカメラ/リアカメラ双方で対象を撮影可能となっている。ただし、テレビ電話「Facetime」は「iPhone 4」同士で、双方がWi-Fiを使用している場合に限るという。

 Appleはまた、「iPhone 4」用の動画編集ソフト「iMovie App」をApp Storeで4.99ドルで販売する。これにより、内蔵ソフトでは足りない高度な動画編集、音楽や静止画像の追加などがiPhone上で可能になる。

Wi-FiはIEEE 802.11nにも対応

 「iPhone 4」では、3軸ジャイロスコープと6軸加速度計を内蔵。上下、左右、前後、ピッチ、ロールを感知できる。アプリ開発者は、新しいCoreMotionAPIを通し、この信号情報をゲームなどに利用できるとしている。

 電池持続時間も向上した。3G回線の通話時間は7時間、Wi-FiによるWebブラウジングは10時間、3G回線でのWebブラウジングは6時間、ビデオ再生は10時間、オーディオ再生は40時間、スタンバイ時間は300時間となっている。この電池持続時間を実現するため、Apple社製A4プロセッサーを採用し、電池容量も増やしたという。

 さらに、マイクロフォンを2つ内蔵。これにより、背景が騒々しい場合に、背景ノイズを抑制し、通話品質を高めることができるとしている。

 Wi-Fiは、IEEE 802.11b/gに加えて、新たにIEEE 802.11n(2.4GHzのみ)にも対応。また、クアドバンドUSUPAを内蔵し、下り7.2Mbps、上り5.8Mbpsを実現する。

新OSの「iOS 4」でマルチタスク対応

 内蔵OSは、すでに内容が発表されている「iPhone OS 4」を採用するが、名称は「iOS 4」と改名された。100以上の新機能が利用できるが、主にマルチタスク、フォルダ整理、メール機能の改良、エンタープライズサポート、Appleのモバイル広告プラットホーム「iAd」への対応などが挙げられる。

 特にマルチタスクでは、複数のアプリを電池寿命を保持しながら切り換えられること、フォルダ機能では複数のアプリを1つのフォルダに簡単に整理し、自動的に名前付けをする機能、ホームスクリーンやロック画面、壁紙のカスタマイズなど様々な機能が用意されている。

「iOS 4」は無料ソフトウェアアップデートで6月21日より提供

 「iPhone 4」が発売される6月24日には、旧バージョンの「iPhone 3GS」8GBモデルが99ドルに値下げされる。

 また、新OSの「iOS 4」は、6月21日からiTunes 9.2以上を通して無料ソフトウェアアップデートとして、iPhone/iPod touch向けに提供される。

 「iOS4」は、iPhone 3G/iPhone 3GS/iPhone 4、2009年モデルの第3世代iPod touch(32GB/64GB)に対応する。なお、マルチタスク機能は、iPhone 3GS/iPhone 4、第3世代iPod touchでしか利用できず、iPhone 3Gでは利用できないなど、機種ごとに機能の利用制限があることに注意が必要だ。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/6/8 11:50