アカマイ、iPhone/iPad向けオンデマンド動画配信の最適化サービスを提供開始

米Akamai TechnologiesのSuzanne Johnson氏

　アカマイ・テクノロジーズは1日、HD動画配信プラットフォームと独自の動画配信関連サービスを含む「Akamai HD Network」の新サービスとして、iPhone/iPod touch/iPad向けに最適化したオンデマンド動画配信サービス「Akamai Universal Streaming」の日本国内での提供を開始した。

　「Akamai Universal Streaming」では、iOSデバイス（iPhone/iPod touch/iPad）向けのオンデマンド動画配信として、HTTPライブストリーミングに対応。HTTPライブストリーミングで必要となる処理をAkamaiのサーバー側で行うため、配信企業側は従来と同様の動画コンテンツを用意するだけで、iOSデバイスに最適化された動画配信が行えるようになる。

　米Akamai Technologiesでメディア＆エンターテインメント担当マーケティングディレクターを務めるSuzanne Johnson氏は、「2009年のオバマ米大統領就任演説ではストリーミングの帯域は1.1Tbpsだったが、2010年のサッカーワールドカップでは4.5Tbpsと4倍以上になっており、ユーザー回線の高速化に伴って動画配信も急成長している」という状況を説明。今後はさらに、ネットワーク対応のテレビやスマートフォンといったデバイスでの動画視聴が増えることが予想されるが、配信企業の側では端末ごとに対応フォーマットや最適なビットレートを用意しなければならず、状況がさらに複雑化していると指摘。こうした課題を解決するサービスが、Akamai Universal Streamingだとアピールした。

　また、今後はさらに端末ごとの解像度や画角の違いを吸収するサービスなども進めていくと説明。Akamaiでは、ウェブサイトのモバイル向け最適化技術を開発している米Velocitudeを6月に買収しており、企業が動画やウェブサイトなど各種のコンテンツを、多様化するプラットフォームに対してより簡単に提供できるよう支援していくと語った。

HTTPライブストリーミングに対応し、iOSデバイスへの動画配信を最適化	複数の配信フォーマットに対応する