ハルヒにエヴァ、大沢在昌の新刊など、「Book☆Walker」コンテンツ発表
12月のラインナップ(このほか12月は約100作品を販売予定) |
今後のスケジュール |
株式会社角川コンテンツゲートは12日、電子書籍プラットフォーム「Book☆Walker」のコンテンツのラインナップを発表した。12月に展開を開始するiPad/iPhoneアプリ向けに、電子版が先行発売となる大沢在昌の新刊「カルテット」や人気のライトノベル「涼宮ハルヒの憂鬱」など約100作品を販売する。
ライトノベル、コミック、文芸、新書の4ジャンルを配信する。主なコンテンツとしては、文芸が「カルテット」やダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチ・コード」など、新書が50万部を突破した池上彰の「知らないと恥をかく世界の大問題」など、ライトノベルが「涼宮ハルヒの憂鬱」など、コミックが「ケロロ軍曹」や「新世紀エヴァンゲリオン」など。
12月以降も毎週約20作品を追加する。Android端末やPC向けのサービスが開始する2011年4月時点では、雑誌や実用書、写真集などの配信ジャンルを拡大し、約1000作品を扱う予定。2011年7月にはグランドオープンを予定している。
また、角川グループと包括的業務提携を結んだ株式会社ドワンゴ子会社の株式会社ニワンゴは、Book☆Walkerで購入した電子書籍の一部を閲覧できる無料アプリ「ニコニコビューワ(仮称)」を2011年4月にリリースする。同アプリはiPadおよびPC向けに展開。「ニコニコ動画」のように、ユーザーのコメントを背景にしながら電子書籍が楽しめる。
さらに、株式会社角川書店とモーションポートレート株式会社は、iPadアプリ「アニメロイド『涼宮ハルヒのBook☆Walkerナビ』」を近日中に無償公開する。同アプリは、涼宮ハルヒのキャラクターが、iPad上で「Book☆Walker」のコンテンツをインタラクティブに紹介するというもの。
12日に開かれた記者会見では、角川コンテンツゲートの安本洋一常務取締役が「Book☆Walker」の特長を説明。電子書籍だけでなく映像やキャラクターグッズなど、角川グループのすべての資産を投入するとアピールしたほか、Twitterなどのソーシャルメディアとの連携、角川グループ以外のコンテンツプロバイダーの参加などが魅力であると語った。
会見には作家の大沢在昌も登場し、「カルテットは電子書籍が先行して発売するが、その後は映像化も予定している。電子書籍と紙の書籍は利益を食い合うものではなく、1人でも多くの人にコンテンツを楽しんでもらうために展開する。電子書籍は海のものとも山のものともつかないが、前向きにやろうと思っている」と期待を表した。
会見の前には株式会社角川グループホールディングスの角川歴彦会長が講演し、「電子書籍は出版社が読者にプッシュするビジネス。重要なのはコンテンツの付加価値を高めること。Book☆Walkerに意義があるとすれば、コンテンツの価値を知っているからこそ、その価値を高められるということだ」などと語った。
Book☆Walkerの特長 | 左から角川コンテンツゲートの安本洋一氏、角川コンテンツゲートの浜村弘一氏、作家の大沢在昌氏、角川グループホールディングスの佐藤辰男氏と角川歴彦氏 |
関連情報
(増田 覚)
2010/11/12 15:51
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