「常用漢字表」の印刷に用いられている日本語文字フォント、無償で一般公開


 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は2日、無償公開している「IPAex明朝フォント」をバージョンアップしたと発表した。「OSS iPedia」からダウンロード可能。

 IPAex明朝フォントは、Open Typeフォーマットに準拠したフォントで、約1万1000字を収録(JIS X 0213:2004準拠)している。今回の改訂バージョン「Ver.001.03」は、11月30日に内閣告知された新「常用漢字表」の印刷に実際に用いられたフォントを一般公開したもの。常用漢字表の通用字体に一致した字体を提供しているという。具体的には「医」「姿」「牙」など55の漢字の字体が変更された。

「IPAex明朝フォント(Ver.001.03)」で字体変更のあった55の漢字(リリースノートより)

 IPAフォントシリーズは、誰でも無償で利用できる日本語文字フォント。OSなどのプラットフォームを問わず、多様な情報機器で共通に利用できるとしている。利用するには、オープンソースライセンスの「IPAフォントライセンス v1.0」を承諾することが条件。また、同ライセンスを継承することを条件に、フォントファイルの複製、再配布、改変が認められる。

 IPAでは、今回のバージョンアップにより、常用漢字表の通用字体に準拠した字体を使うことが求められる場面でも安心して利用できると説明している。


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(永沢 茂)

2010/12/2 16:32