ストリートビューの画像が鮮明に、再撮影でプライバシー対策も


 グーグル株式会社は8日、道路沿いの風景を360度のパノラマ写真で閲覧できるGoogleマップの「ストリートビュー」において、関東地方、関西地方、九州地方の一部の地域の画像を更新したことを明らかにした。

 グーグルによれば、今回の更新は街の移り変わりに追いついただけでなく、新しいカメラを導入し、より美しい画質の画像に切り替わったという。また、プライバシー対策のために、カメラの高さを従来の地上245cmから205cmに下げて再撮影している。

 ストリートビューの画像をめぐっては、「個人宅の塀の内側まで写っている」という批判が出たことから、グーグルは撮影車のカメラ位置を40cm低くする方針を示していた。今後はその他の地域についても順次、再撮影した画像に切り替えていく。

渋谷センター街(更新前)渋谷センター街(更新後)
京都高台寺(更新前)京都高台寺(更新後)

 また、ストリートビューではこれまで、人物の顔や車のナンバープレートが画像に写り込んでいるとの批判も寄せられており、グーグルではこれらの対象物に自動的にぼかし処理を施してきた。さらに、ユーザーからの画像公開停止依頼にも対応してきた。

 しかし、従来の公開停止手続きは、対象が写り込んでいる360度のパノラマ画像をすべて削除するため、対象周辺の画像も一緒に消えていた。そのため、周辺の店舗などから、「望んでいないのに公開停止された」として画像の復活を望む声も多かったという。

 こうしたことからグーグルは今回の画像更新をきっかけに、手動によるぼかし対応を進化させたと説明。具体的には、ユーザーから公開停止を依頼された部分のみにぼかしを入れる対応に変更したという。


関連情報

(増田 覚)

2010/12/8 16:53