NTT東西が光ファイバー接続料の認可申請、3年間で段階的に約30%値下げ
NTT東日本およびNTT西日本は21日、光ファイバーを他事業者に貸し出す際の接続料を、今後3年間で段階的に引き下げる認可申請を総務大臣に申請した。
NTT東日本では、1回線を1ユーザーで占有する加入者光ファイバー(シングルスター方式)の接続料を、現行の月額4610円から、2011年度は4194円、2012年度は3568円、2013年度は3380円と段階的に引き下げる。フレッツサービスで利用されている、1回線を複数ユーザーで共有するシェアドアクセス方式の接続料についても、現行の月額4179円から、2011年度は3756円、2012年度は3155円、2013年度は2982円に引き下げる。
NTT西日本も同様に、加入者光ファイバーは現行の月額4932円を、2011年度は4784円、2012年度は4578円、2013年度は3426円に引き下げ、シェアドアクセス方式は現行の月額4368円を、2011年度は4298円、2012年度は3995円、2013年度は3010円に引き下げる。
今後3年間で段階的に接続料を引き下げる(NTT東日本の加入者光ファイバ接続料) |
NTT東西では、接続料低廉化の見通しを示すことで接続事業者が参入しやすい環境を整え、需要増やコスト減を反映して段階的に低廉化する接続料としたと説明。接続事業者がこの値下げによるシェアドアクセス方式を活用して、50世帯程度をカバーする1つの光配線区域内で2~3ユーザーを獲得すれば、1ユーザーあたり月額400~600円程度(NTT西日本では500~700円程度)のコストダウン効果があるため、ネットワークコストなどの低廉化を加味すれば、ADSL並みの料金を実現する環境が整うことになるとしている。
総務省の「光の道」構想では、ブロードバンドサービスの普及と事業者の競争を促進する観点から、NTT東西に対してアクセス回線などを管理するボトルネック部門を他部門から切り離す「機能分離」と、光ファイバー接続料の低廉化に向けて算定方法の見直しを検討するよう提言していた。
今回の認可申請ではこれを受けた形で、今後3年間で段階的に約30%接続料を引き下げるとしている。一方、ソフトバンクなどが求めていた、シェアドアクセス方式の1分岐回線単位での接続料については、OSU(光収容装置)の共有はサービス提供上の問題点を多く含んでいるとして、設定は行わなかった。
関連情報
(三柳 英樹)
2011/1/24 14:42
-ページの先頭へ-