「Baiduライブラリ」に人気漫画など多数の無断アップロード


 バイドゥ株式会社が提供しているサービス「Baiduライブラリ」に、著作者に無断でスキャンされたと思われる書籍が多数アップロードされており、バイドゥの広報部では現在ファイルの確認作業を進めているとコメントした。

 Baiduライブラリは、Office文書やPDF、テキストなどを1ファイル10MBまでアップロードできるサービス。2010年11月に他社が運営していたドキュメント共有サービス「Hotdocs」の譲渡を受け、バイドゥが運営している。

 2月1日現在、Baiduライブラリの「漫画・コミック」には4533件のファイルが登録されているが、その多くが市販の単行本をスキャンしたと思われるファイルで、カテゴリーのトップページには「ハチミツとクローバー」「ジパング」「頭文字D」など人気コミックスの表紙が並ぶ状況となっている。また、「雑誌・新聞」「小説一般」などのカテゴリーにも同様に、権利者に無断で投稿したと見られるファイルが並んでいる。

 バイドゥの広報部では、現在ファイルの投稿者と権利者の関係について確認を進めていると説明。権利者からの許諾を得ていないまたは他人の著作権を侵害するドキュメントのアップロードはBaiduライブラリの規約で禁止しており、これまで著作権侵害にあたるファイルについては基本的に機械的にチェックする仕組みで対応し、権利者からの問い合わせを受けた場合には人手による削除を行なってきたという。

 講談社の広報室では、既にバイドゥに対して権利侵害ファイルの削除を要請しており、こうした要請を無視した権利侵害が続く場合には法的な措置も検討するとしている。


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(三柳 英樹)

2011/2/1 17:55