「Flash Player 10.2」正式版公開、Stage Video技術に対応、脆弱性の修正も


 米Adobe Systemsは8日、Flash Playerの最新バージョンとなる「Flash Player 10.2」の正式版をリリースした。Stage Videoによるハードウェアアクセラレーションに対応するなどの新機能が追加されたほか、深刻な脆弱性の修正も行われている。Windows 7/Vista/XPおよびWindows Server 2008/2003、Mac OS X 10.6/10.5/10.4(Intel CPU)、Linux、Solarisに対応しており、同社サイトより無料でダウンロードできる。

 Flash Playerにおけるハードウェアアクセラレーション対応は、バージョン10.1においてすでにH.264のデコードで導入されていた。これに対してStage Videoは、ビデオレンダリングの過程全体をハードウェアアクセラレーションで高速化するものだという。CPUやメモリーの使用量を大幅に減らしながら高フレームレートの高品質動画を再生でき、Adobe LabsによればCPU使用量を最大85%削減できるとしている。

 このほか、Internet Explorer 9(IE9)のハードウェアアクセラレーションによるグラフィックレンダリングにも対応した。また、複数モニター環境でのフルスクリーンモードに対応し、片方のモニターでフルスクリーン表示しながら、別のモニターで作業できるようになった。

 修正された脆弱性は、CVEナンバーベースで13件。深刻度は4段階中で最も高い“critical”というレーティングで、アプリケーションをクラッシュさせ、攻撃者にシステムを乗っ取られる恐れがあるものだという。Flash Player 10.1.102.64以前のユーザーに対して、最新版へのアップデートを推奨している。


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(永沢 茂)

2011/2/9 16:32