エフセキュア、Androidセキュリティアプリ公開~盗難対策機能は無料
エフセキュアモバイルセキュリティ for Androidの概要 |
エフセキュア株式会社は11日、Android向けセキュリティアプリ「エフセキュアモバイルセキュリティ for Android」を公開した。価格は1年版が3500円、2年版が5250円。同社のサイトでダウンロード販売する。盗難・紛失対策機能は無料で利用できる。
対応通信キャリアはNTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル、EMOBILE。対応OSはAndroid 2.1/2.2/2.3で、今後はタブレット端末向けのAndroid 3.0/3.1のほか、最新OSも随時サポートする予定。
エフセキュアモバイルセキュリティ for Androidは、Androidを標的とした悪質なアプリやウイルスを検出・削除する機能や、盗難されたり紛失した端末を遠隔操作でロックする機能などを備える。
ウイルス対策としては、Android端末にインストールされるアプリや、SDカードにアクセスする際に自動的にスキャンが行われるほか、インストール済みのアプリや内蔵メモリなどの手動スキャンにも対応する。ウイルス定義ファイルは自動的に更新される。
ウイルス対策機能 |
プロバイダー営業部シニア・サービス・マネージャー中村多希氏 |
盗難・紛失対策機能としては、同一キャリアの携帯電話からパスワードと特定のコマンドを送信することで、Android端末のロックやデータ消去を行ったり、Android端末の位置情報をGoogle マップで確認できる。
Android端末に別のSIMカードが差し替えられると、新しいSIMカードの電話番号情報をあらかじめ登録したアドレスにメールで通知したり、盗難されたAndroid端末から警告音を鳴らすリモートアラーム機能にも対応する。
「リモートアラーム機能は、マナーモードでもユーザーが指定した回数だけ警告音を鳴らせるため、その端末が盗まれたものであることを周囲にアピールできる。」(プロバイダー営業部シニア・サービス・マネージャー中村多希氏)
また、パスワードを入力しなければ、エフセキュアモバイルセキュリティ for Androidをはじめとする端末内のAndroidアプリを第三者が勝手にアンインストールできなくする機能も備える。
2011年後半には、Android端末内のデータを自動的にバックアップするオンラインストレージを提供する予定。盗難・紛失対策機能でAndroid端末内のデータを消去した際などに、データをリストアできるようになる。価格は未定。
盗難・紛失対策機能の設定画面 | Googleマップで端末の位置情報を表示した画面 |
このほか、アクセス先のウェブページが不正なサイトであった場合に警告画面を表示するブラウザ保護機能、子供にとって有害なサイトの表示をブロックするペアレンタルコントロール機能などを備える。
ペアレンタルコントロールは「アダルト」「出会い系」「お酒とタバコ」「憎悪表現と暴力」「違法ダウンロード」など16種類のカテゴリーの中から、アクセスを遮断したいカテゴリーを選べる。
●2012年にはAndroid向けセキュリティソリューションで国内トップ3に
日本法人代表の桜田仁隆氏 |
管理用ポータルサイト |
エフセキュアはさらに、通信事業者やメーカーなどの事業者向けサービスとして、複数のAndroid端末を一元的に管理できる「エフセキュアプロテクションサービスモバイル」の提供も開始した。
エフセキュアモバイルセキュリティ for Androidのペアレンタルコントロールを除く全機能が利用可能となっており、同サービスを導入するAndroid端末を管理用ポータルサイト経由で登録・管理できるのが特徴。
管理ポータルでは、ウイルス定義ファイルやアップデートの適用状況など、複数のAndroid端末のステータスを確認できるほか、端末のロックやデータ消去のコマンドを送信することが可能だ。管理ポータルは英語版のみだが、6月をめどに日本語化する予定。
エフセキュアは今後、Android向けセキュリティ製品を「自社オンラインストア」「移動体事業者(オプションおよび端末出荷時の組み込み)」「ハードウェアへの組み込み」「販売代理店」という4つのチャンネルで販売していく考え。
11日に開かれた記者発表会で日本法人代表の桜田仁隆氏は、「具体的な数字は申し上げられない」と前置きした上で、法人向けの売り上げを中心に、2012年にはAndroid向けセキュリティソリューションのシェアで国内トップ3を目指すと話した。
関連情報
(増田 覚)
2011/5/11 17:20
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