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2011年版情報通信白書、震災時にTwitterの果たした役割やまとめサイトに言及


 総務省は9日、2011年版の「情報通信に関する現状報告」(2情報通信白書)を公開した。同省のウェブサイトにおいて、全編(HTML版/PDF版)を閲覧できる。

 第1部は「東日本大震災における情報通信の状況」。固定電話回線や携帯電話基地局など通信インフラへの被害や通信サービスへの影響などを報告するとともに、震災時に情報通信メディアの果たした役割を大きくとりあげた。

 まず、Ustreamやニコニコ動画でニュース番組をストリーミング配信したテレビ局や、Twitterによる情報提供を進めたマスコミ各社など、コンテンツの流通手段が多様化したことを挙げる。しかし今回の震災では、こうした既存のマスメディア事業者だけでなく、被災地を含む自治体などの団体や、一般の個人がソーシャルメディアを活用して、被害状況や支援物資に関する情報、ボランティアの情報などをリアルタイムで発信するなど、国民が情報発信の主体となった点も指摘。さらに、これらインターネット上を流れる膨大な情報を、目的や地域などに分けて整理する“まとめサイト”が登場したことにも言及している。

 代表的なソーシャルメディアの1つとして、Twitterについては、被災地域の自治体や地方紙などのアカウントを対象に、ツイート数やフォロワー数の推移を調査・報告したデータも紹介している。

 大きな役割を果たした反面、もちろん課題もあり、震災に関連したチェーンメールや悪質なメールなど、誤った情報が流されたことを説明。また、デジタル・アナログの情報変換という観点で、安否情報など紙ベースのアナログ情報がデジタル情報に変換されてインターネットで共有された一方で、デジタル情報をアナログに変換し、インターネットが利用できない人に対しても伝えるような取り組みは不十分だったとしている。

 第2部は「共生型ネット社会の実現に向けて」と題した特集。情報通信インフラの変化やそれに伴うライフスタイルの変化を振り返るとともに、セキュリティ面の懸念やデジタルデバイドなど、残された課題を検証。その上で、ソーシャルメディアをはじめとする情報通信技術の利活用が、人と人、地域と地域の絆の再生・形成に貢献する姿として「共生型ネット社会」を提示している。

 第3部は「情報通信の現況と政策動向」。2010年度における日本の情報通信に関する統計データや、総務省を中心とした政策動向などを掲載している。これによると、2010年末のインターネット利用者数は、前年比0.6%(54万人)増の9462万人、人口普及率は0.2ポイント増の78.2%。


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(永沢 茂)

2011/8/10 19:09