国会図書館、東日本大震災時の手書きの壁新聞をデジタル化して公開


 国立国会図書館は18日、デジタル化した資料約34万点を新たに提供すると発表した。同館が所蔵す図書・雑誌・古典籍資料のほか、東日本大震災の際に壁新聞として発行された「石巻日日新聞」の号外も含まれる。

 18日より、古典籍資料約5万1000点、雑誌約18万2000冊、新聞(「石巻日日新聞」号外)6点を、25日からは、戦後に刊行された自然科学分野の図書など約10万8000冊を公開する。このうち、古典籍資料約3万5000点と、「石巻日日新聞」号外6点については、インターネットでも広く公開する(他は国会図書館の施設内限定)。

 「石巻日日新聞」号外は、東日本大震災が発生した直後の今年3月12日から17日までの6日間、石巻市内の避難所6個所に壁新聞として張り出された手書きの壁新聞。震災の概況、石巻市の被害状況、市民への呼びかけなどが掲載されているという。国会図書館が原本を収蔵しているものではないが、石巻日日新聞社の協力により国会図書館でデジタル化して公開した。

 国会図書館のデジタル化資料は合計約137万点となり、このうちインターネットでも公開されているものが約29万点になったとしている。


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(永沢 茂)

2011/10/18 14:27